
韓国・全州市の太陽光関連企業に勤務していた40代の女性会社員が、退職を目前にして営業秘密を競合企業に漏洩し、金銭を受け取った――この事件で業務上背任と不正競争防止および営業秘密保護に関する法律違反(営業秘密の漏洩など)の罪に問われたこの社員に対し、全州地裁は27日、懲役4カ月・執行猶予2年の有罪判決を言い渡した。
判決によると、この社員は2024年2月ごろ、勤め先の会社の営業秘密を外部に流出させ、その見返りとして1000万ウォン(約110万円)を得た。
事件の約2年前、社員は全州市にある太陽光発電関連企業に入社し、社内業務を担当しながら、精算や契約などの実務を担っていた。入社時には情報保護誓約書に署名し、営業秘密の流出を防ぐためのセキュリティ教育も複数回受けていた。
しかし退職を1カ月余り後に控えた時期に、社員は会社のサーバーに保存されていた太陽光事業の提案書や設計図、顧客の個人情報が含まれた売買契約書の草案など、営業秘密に該当する資料を競合企業に渡したことが発覚した。
地裁は「被告が営業秘密を無断で漏洩し、会社に損害を与えた点や、被害回復がなされていない点は不利に考慮すべきだ」としつつも、「犯行を認めており、前科がない点などを踏まえた」として、執行猶予付きの判決を言い渡した。
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