超高齢化が進む韓国で、この5年間に療養病院が200カ所以上も閉鎖されたことが国民健康保険公団の資料で明らかになった。医療機関、薬局、保健所などの医療機関全体が5500カ所以上増加する一方で、療養病院だけが減少傾向にある。
療養病院は、長期的な治療・介護が必要な高齢者や慢性疾患の患者に、リハビリや医療サービスを提供する機関。
国民健康保険公団の「2019~2024年療養機関の現状」によると、2024年9月時点で全国の療養機関は10万3145カ所と、2019年(9万4955カ所)以後、年々増加している。
だが、療養病院を見れば、同期間で1577カ所から1359カ所と218カ所(約13.8%)減少している。特に2021年以降、毎年減少している。
背景には、定額制の診療報酬制度や人件費の増加が影響しているとされる。
療養病院では他の医療機関とは異なり、定額制のために収益が限られ、経営が難しい。さらに、介護費用も保険が適用されず、患者負担が大きいため、入院を避ける傾向が強まっている。
政府は療養病院の経営難に対する包括的対策を検討する必要がある。
(c)NEWSIS