2025 年 4月 18日 (金)
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“赤い帽子の人を探して”も可能に…韓国AIスタートアップの次世代監視技術が日本上陸

Superb AI(c)KOREA WAVE

韓国のAIスタートアップ「Superb AI(スパーブAI)」が映像監視ソリューションを武器に、日本市場への進出を加速させている。デジタルツインとビジョンAIを組み合わせ、産業現場での安全管理ニーズを先取りしようとする動きだ。

Superb AIは東京で開催の「NexTech Week」と「Japan IT Week」に参加する。NexTech WeekはAIやブロックチェーンなど先端技術に特化したイベントで、昨年は3万人が来場する。Japan IT Weekは約9万人が訪れる日本最大規模の総合IT博覧会だ。両展示会はそれぞれ今月15日と23日から東京ビッグサイトで開催される。

Superb AIは今回の展示で、ビジョンAIを基盤とした「Superb映像監視」ソリューションを中心に披露する。カスタマイズAIの提案や業種別コンサルティングも手掛け、事業拡大を狙う。直感的なダッシュボードで数十件の映像データをリアルタイムで分析できる構造になっている。

このソリューションは火災の煙検出、車両や顔認識、転倒や異常行動の検知まで、さまざまな状況を自動で判別する。映像データをAI学習用に自動合成し、データ不足の問題も解決でき、導入はわずか2週間で現場のシステムに組み込める。

日常の言葉で映像のシーンを検索できる機能も差別化のポイントだ。ユーザーが「赤い帽子をかぶった人を探して」と入力すると、ビジョン・ランゲージ・モデル(VLM)が該当人物の映像と時間を自動で検索する。従来の検索方式とは異なり、コンテンツ自体を認識し抽出する構造だ。

高価な3Dライダーなしでも、2Dカメラだけでデジタルツインマップを構築できる技術力も備えている。GPU(グラフィック処理装置)1台で20台のCCTVを1秒間に3回以上分析できるため、高速かつ効率的だ。

Superb AIは韓国、米国、日本の法人を基盤にグローバルな影響力を拡大しており、特に日本市場で成果を上げている。昨年はトヨタと再契約を結び、日本製鉄とのパートナーシップも強化した。最近では日本の国立医療機関や大手家電メーカーなど、顧客層をさらに広げている。

同社はAIコンサルティングからデータ設計、アルゴリズム開発、運用まで全工程を一括提供する「Superbサービス」と、AI開発の全ライフサイクルを網羅する「Superbプラットフォーム」を運営している。

Superb AIのキム・ヒョンス代表は「日本市場での持続的な成長をもとに、より多くの日本企業との協力機会を模索していく。特に安全監視分野で日本企業のニーズが高まっているため、この分野に特化したソリューションを重点的に紹介する」と語った。

(c)KOREA WAVE

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