2025 年 2月 6日 (木)
ホームライフスタイルトラベル認証ショットの名所に隠れた「痛み」…ソウル「ダークツーリズム」4つのコース (1)

認証ショットの名所に隠れた「痛み」…ソウル「ダークツーリズム」4つのコース (1)

西大門刑務所歴史館の獄舎(ソウル観光財団提供)(c)news1

顕忠日(国を守るため犠牲になった人々を追悼する日、6月6日)と朝鮮戦争が勃発した日(6月25日)のある6月は、ソウルのダークツーリズム(戦跡や災害被災地など悲劇にまつわる場所を訪問する観光)にふさわしい時期といえる。

「ダークツーリズム」は海外で始まった概念で、米同時多発テロ(2001年9月11日)が発生したニューヨーク・世界貿易センタービルのあった「グラウンドゼロ」、ユダヤ人大虐殺の現場であるポーランド「アウシュビッツ収容所」、原子爆弾が投下された広島などが代表的なコースだ。

ソウル観光財団はこのほど、日本による植民地時代、朝鮮戦争などの傷痕が残るソウルのダークツーリズムコースを選定した。

主権国家を意味する独立門(ソウル観光財団提供)(c)news1

◇西大門コース1:西大門刑務所歴史館~独立門

西大門(ソデムン)刑務所歴史館は韓国を代表する歴史の教訓を残す旅行地だ。日本の植民地時代に数多くの独立運動家が西大門刑務所に収監され、苦難を経験した歴史が残されている。

歴史館の入り口は、旧監獄の正門と塀の原型がそのままだ。赤レンガでできた刑務所の中に入ると、監獄で苦しんだ独立運動家の受刑記録表5000枚余りを集めた展示室が出てくる。

獄舎には懲罰房である「モッパン(墨の部屋)」も見える。受刑者に罰を与えるために使ったモッパンは、3.3平方メートルにも満たない小さな空間で、光を遮断し、昼と夜を区分できないようにした独房だ。部屋の中が「墨のように真っ暗だ」ということからモッパンと呼ばれた。

西大門刑務所歴史館前には、列強の朝鮮半島侵略が本格化した1897年、独立協会が「独り立ちできる主権国家になろう」という意志を込めて建てた独立門(トンニプムン)がある。

同協会は、清の使臣を出迎えた永恩門(ヨンウンムン)を取り壊し、パリの凱旋門様式の独立門を建てた。清と朝鮮の関係を再確立しようという趣旨で協会が募金を主導し、1897年、門ができあがった。

(つづく)

(c)news1

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