2026 年 2月 24日 (火)
ホーム社会診療費の代わりに米袋を受け取った動物病院の選択…韓国で広がる温かな反響 

診療費の代わりに米袋を受け取った動物病院の選択…韓国で広がる温かな反響 

保護犬と向き合うイ・ボンヒ院長 (c)news1

診療を終えた動物病院の片隅に、そっと置かれた米一袋。会計台にはレシートの代わりに新品のリュックサックが残されていた。

最近、診療費を支払う余裕のない飼い主から現物での支払いを受け取った動物病院のエピソードが、韓国で口コミで広がり、温かな話題となっている。

ソウル市中浪区にある「ホスペタル動物病院」によると、同院は地域の“憩いの場”のような存在だ。ある犬の飼い主は、現金の代わりに家にある物を持参し、診療費の代わりに差し出してきた。米や新品のリュックなどだ。経済的に余裕がないことが理由だった。

医療スタッフは当初戸惑ったという。しかし次第に、その気持ちを理解するようになった。費用を理由に動物を遺棄する無責任な人よりも、何とか治療を受けさせようとする姿勢の方が、はるかに誠実だと感じたからだ。

イ・ボンヒ院長は「お金はなくても、どうにかして治療を受けさせたいとどれほど悩んだのかと思った。米を持ってくるまでの気持ちを考え、受け取った。後日、その米で餅を作って食べた」と笑顔で語った。

現物での支払いを受け入れることは容易ではない。それでも受け取った理由は一つだ。「どこの病院も受け入れなければ、その動物は治療を受けられない。誰かがやらなければならない」という思いからだった。

同院には、認知症を患う高齢者が訪れることもある。家族が念のため病院に連絡し、しばらく一緒にいてほしいと頼むケースもあるという。スタッフは警察や家族が到着するまでコーヒーを出し、話し相手となる。

ここは動物だけでなく、人の心にも寄り添う場所だ。置かれた米袋は単なる物品ではない。そこには事情や葛藤、そして「命を諦めない」という意思が込められている。

動物行動の専門家でもあるイ・ボンヒ院長は、農林畜産食品省や自治体に対し、動物福祉に関する助言も続けている。

「動物病院は、言葉を話せない犬や猫を治療し、同時に飼い主とも向き合う場所だ。これからも、より多くの動物が人と共に健康に生きられるよう支えていきたい」

(c)news1

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