2025 年 1月 12日 (日)
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自律飛行の韓国産ドローン、世界の防衛産業市場で競争力

ディスイズエンジニアリングの配送ドローン(c)KOREA WAVE

「世界的な電装産業の変化傾向を見ると、今後、ドローンや無人機体系の使用が飛躍的に増えるだろう。作戦時にドローンを運用することに注意を奪われてはならない。われわれが保有する自律飛行、制御能力は、利便性を求める顧客を満足させることができる」

韓国の防衛産業ディープテック企業「シフトダイナミックス」に6月に合流したホン・ジェギ新任代表はそう胸を張った。ホン代表は空軍士官学校を卒業し、空軍第1戦闘飛行団長、防衛事業庁指揮偵察事業部長、空軍作戦司令部副司令官を歴任した防衛産業分野の専門家だ。

ホン代表は空軍少将から予備役編入後、韓国の防衛関連企業大手「ハンファシステム」の戦略本部長、ハンファエアロスペース軍需航空事業本部長などを務めた。

◇「国防産業とともに成長……安定的な資金調達が可能」

シフトダイナミックスは、韓国の未来航空モビリティのスタートアップ「ディスイズエンジニアリング(TIE)」の子会社だ。TIE無人機の自動飛行、制御システム、体系総合技術を基に無人機システム(UAS)、無人機防御システム(CUAS)、人工知能ソリューション事業を推進している。

現在、国内に民間商用ドローンを開発する企業はいくつかあるが、軍用機に注力する会社は見当たらない。シフトダイナミックスは、国防産業と共に成長しようとしている。

ホン代表は長い間の軍生活で積んだ経験をもとに、多様な形態の軍用無人機と自動化ロボットの開発を進めている。また、探知と迎撃装置を含む無人機防御システムと伝統防衛兵器システムに人工知能ソリューションを結合する事業も本格化させる方針だ。

ホン代表は「(官庁や自治体などとの)B2G事業は受注に成功すれば支援金を受け取ることができるため、経営の安定につながる側面もある。外部投資提案と課題基盤運営の中で悩んでいる」と話した。

韓国のドローン産業がまだ政府からの課題を中心としている点については「残念だ」という意見を口にした。そのうえで「国家が戦略的に需要を創出し、制度を緩和する方式で支援すれば、民間企業が自ら成長できる環境が育まれるだろう」と分析した。

シフトダイナミックスのホン・ジェギ代表(c)KOREA WAVE

◇「作戦環境でのドローン活用度も高い」

軍と大企業、スタートアップをあまねく経験したホン代表は、国産ドローンの事業性を高く評価した。自律飛行とビジョンシステムなど、ドローン運用に必要な核心技術を保有し、有能な人的資源も豊富である点を肯定的に見た。

海外需要も相当見込める市場だという説明も付け加えた。ホン代表は「作戦を展開する状況では、戦闘地域の境界線が変わり続けるため、平らで広々とした地形を見つけるのが難しい場合が多い。そのために、垂直離着陸を基本とするドローンの形態が偵察、兵力輸送、戦闘など多様な分野で必要とされている」と説明した。

さらに「中東や東南アジア地域でも多くのドローンの需要があり、南米も山岳地帯が多いため、市場が成長する可能性が相当ある」との見解も示した。

(c)KOREA WAVE

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