
中学1年の娘を育てる50代の女性が、夫との育児方針の違いや家庭内の深刻な葛藤について語った。韓国の放送局JTBCの番組「事件班長」で8月27日に紹介された。
この女性は実業家の夫と結婚して21年目。自然妊娠が難しく、7年かけてようやく出産に至った。夫は娘の誕生を心から喜び、「プリンセス」風の育児用品を揃えるなど、当初は育児に積極的だった。
だが、思春期に入った娘への対応を巡って夫婦の対立が深まった。娘のわがままを受け入れる父親に対し、母親が制限しようとすると衝突が増え、女性は「自分は悪い母親ではないか」と悩むようになったという。
遊園地で娘が土産を複数欲しがった際、母親が一つにするよう促すと、夫は「欲しいものは全部買えばいい」と反発。人前で激しく口論となり、娘に大きなショックを与えた。翌日、母親は娘に謝罪したが、夫は数日間無言を貫き、「ママとは話さない」と突き放した。
女性は謝罪や手紙、カウンセリングなどで関係修復を試みたが、夫の態度は変わらなかった。さらに、娘が携帯電話を欲しがった際には夫が購入を主導したものの、後に深夜通話を理由に激怒。携帯を破壊するなど、矛盾した行動が続いた。
以降、夫は娘を無視し、「今すぐこの子を連れて出て行け」とまで発言。女性も「娘は悪夢にうなされるようになった」と苦悩を語る。夫は口論のたびに「出て行け」と繰り返し、家事や育児に対しても女性を厳しく非難。家の清掃や食事を当然とし、それが満たされないと生活費の支給も拒む構えを見せている。
この状況に対し、番組のパク・ジフン弁護士は「子どもに『出て行け』というのは児童虐待にあたる可能性があり、妻も出て行く必要はない」と指摘。心理学者のパク・サンヒ氏も「夫は自己中心的かつ未熟で、権威的・暴力的な態度が目立つ」と分析し、「妻が精神的・経済的に自立することが重要」と助言した。
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