
米製薬大手イーライ・リリーは、肥満治療薬「マンジャロ」(チルゼパチド)を韓国市場に投入する計画で、価格を競合製品「ウィゴビー」(セマグルチド)より安く設定した。価格競争が激化し、シェア争いも加速する見通しだ。
韓国リリーは、マンジャロのプレフィルドペンタイプを2025年8月中旬に発売予定。初期用量の2.5mgは約28万ウォン、維持用量の5mgは37万ウォン未満で、ウィゴビーよりも約25%安価となる。一方、高用量の7.5mgや10mgは約52万ウォンと、ウィゴビーを上回る。
マンジャロは用量を段階的に増やす治療設計で、最初の4週間は2.5mg、次に5mgへ移行。高用量は後日順次発売予定で、供給体制については本社と調整を進めている。月に必要なペンは4本で、これは1本で4週間使用できるウィゴビーとは異なる。
供給体制も両社で異なる。マンジャロは国内の約40〜50社を通じて流通予定で、特定企業との独占契約は結ばない方針。対してウィゴビーは外国系のジュリックファーマコリアが独占流通を担っている。
韓国リリーは「全国の患者に迅速で持続可能な供給をするため、幅広い流通網を活用している」と述べた。
(c)NEWSIS