
聴覚障害者に電話応対を強要したり、暴言や暴力、さらには性暴力まで働いたとして、韓国・蔚山(ウルサン)地裁は22日、障害者福祉法違反の罪に問われた障害者保護作業所の元所長に懲役1年6カ月、元チーム長に懲役1年2カ月をそれぞれ言い渡した。
元所長らは2019年7月から2021年4月にかけ、蔚山市内の障害者保護作業所で、聴覚障害、脳性麻痺、自閉症、肢体不自由などの障害を持つ10人余りに対し、精神的・身体的虐待をしたとされる。
元所長らは、聴覚障害者に電話応対を任せ、相手の言葉が聞き取れなかった際に怒鳴りつけ、この障害者が困難を訴えても「努力が足りない」と突き放した。ミスをすれば「役に立たない」と罵倒した。
さらに、複数の聴覚障害者に対し、他人が見ている前で毎日30分間、大きな声で本を読ませ、「人のいない所で読みたい」という希望も「わがまま言うな」と拒否。すねを蹴る暴力まで振るった。
また、別の聴覚障害者に「障害等級が3級だから国からの雇用支援金が出ない。2級ではダメか。中等度障害者の証明書を労働省からもらってこい」と求めた。
元チーム長は、精神障害や自閉症のある被害者たちに「食べすぎる」として「お前たちは最後に食べろ」と叱責し、殴打や性的な発言を繰り返すなど、28回にわたり虐待した。
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