2025 年 9月 21日 (日)
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習近平主席のAPEC訪韓が確実視…韓国外相「中国に朝鮮半島での建設的役割を要請」

2025年9月17日、中国の王毅外相(右)と握手するチョ・ヒョン(趙顕)韓国外相(c)news1

中国の習近平国家主席が10月末、韓国・慶州で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席する見通しとなった。これに先立ち、王毅外相が訪韓する方向で調整が進んでいる。

韓国のチョ・ヒョン(趙顕)外相は9月17日、北京の韓国大使館で特派員団と懇談し、「習近平国家主席の訪韓は確実だと感じた」と述べた。チョ外相は17日午後、北京の釣魚台迎賓館で王毅外相と3時間にわたって会談し、冒頭で「APECの機会に習主席が訪韓してほしい」と要請したうえで、「韓国新政権と中国政府の間で二国間関係を大きく発展させたい」と強調した。

外相就任後、初めて中国を訪れたチョ・ヒョン外相は「実用外交の原則に基づき、早期に外相会談をするのが望ましいと考えた」と説明。王毅外相が先に訪韓するはずだったとの解釈が出ていることについては「米国とは全く無関係であり、就任直後に早期会談を提案した結果だ」と否定した。

会談ではイ・ジェミョン(李在明)政権の対外政策や「戦略的協力パートナーシップ」深化方針、さらに北東アジアの平和と繁栄に向けた日中韓協力や二国間懸案について議論が交わされた。チョ・ヒョン外相は特に「朝鮮半島の緊張緩和に向けた先制的措置や最終的な非核化に向けた努力を説明し、中国に建設的役割を求めた」と明かした。

中国側は、今月の抗日戦争勝利80周年記念行事に北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記が訪中した経緯を説明。中国が非核化問題に言及しなかったことについてチョ・ヒョン外相は「中国の朝鮮半島政策は不変との説明を受けた」と述べた。さらに北朝鮮が中国側に「二国家論」に関する立場を伝えたとされる。

またチョ・ヒョン外相は黄海の構造物問題についても提起、中国側は「実務協議が進展しているので、協議を通じて管理していこう」と応じたという。

一方、中国側は韓国国内で広がる反中デモに対する韓国政府の対応に謝意を示した。チョ・ヒョン外相は「韓国は民主国家であり、反中デモだけでなく反米デモもある。統制できる性質のものではないが、行き過ぎないよう韓国政府が努力している」と伝えたと述べ、中国側は「その点を評価し感謝する」と応じた。

両外相はまた、APEC首脳会議に先立ち、10月にソウルで外相会談を開く方向でも意見交換した。習主席の訪韓をめぐる実務的な準備は、王毅外相の訪韓を通じて最終調整される見通しだ。

(c)news1

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