2025 年 8月 30日 (土)
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米韓首脳会談で議題にならなかった「オンライン規制」と「地図の海外持ち出し」

首脳会談を前に握手を交わすイ・ジェミョン(李在明)大統領とトランプ大統領(c)NEWSIS

今回の米韓首脳会談では、プラットフォーム企業を規制する「オンラインプラットフォーム仲介取引の公正化に関する法律(オンプラ法)」と「グーグル精密地図の海外持ち出し問題」が主要議題として取り上げられず、これらの決定はそれぞれ9月の国会や、60日間の延長期限まで先送りされる見通しとなった。

アメリカ企業に対して差別的に制裁を加えた場合、追加関税を課す可能性がある――こんなトランプ米大統領のSNSでの発言により、この問題はさらに敏感になっている。ただ、韓国政界では人事聴聞会など喫緊の課題が優先されており、まだ明確な方向性が定まっていない。

◇米韓首脳会談で議論から外れたオンプラ法

8月27日午前、アーリントン国立墓地で献花した後、イ・ジェミョン(李在明)大統領はフィラデルフィアから空軍1号機に搭乗し、米韓首脳会談の公式日程が終了した。3泊6日にわたる訪米では、オンプラ法やグーグルの精密地図の海外持ち出し制限といった議題は取り上げられなかった。造船、航空、エネルギーなどアメリカ政府が重要政策課題として掲げる懸案が山積していたため、主要議題として扱われなかったと見られる。

韓国内では、オンプラ法などの議題が会談前に取り上げられると、重要議題である防衛費分担協議などに影響を及ぼしかねないとの理由から見送られていたため、米韓首脳会談後には議論が加速するとの見方も出ていた。しかし、トランプ大統領がアメリカのテクノロジー企業を攻撃する国家に対して追加関税を課す可能性があると警告を発し、雰囲気は一変した。

トランプ大統領は、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で「デジタル課税、立法、規則、規制が存在するすべての国に警告する」「このような差別的措置を撤廃しなければ、当該国の対米輸出品に大幅な追加関税を課し、我々が厳格に保護する技術や半導体の輸出に制限を加える」と警告した。

グーグルは韓国の高精度地図の持ち出しを要求している(c)KOREA WAVE

これまでトランプ政権は、オンプラ法や高精度地図の海外持ち出し制限などを非関税障壁として指摘してきた。現在、オンプラ法は18本の法案が発議され、国会で継続審議中だ。精密地図の海外持ち出し問題については、グーグルの要請により決定が60日延長された。

この2つの案件に対するアメリカ政府の立場に、韓国国内の情勢が敏感に反応している背景には、トランプ大統領が指摘してきたように、中国企業だけが規制対象から除外される可能性がある、という批判が絶えず提起されてきたことがある。

オンプラ法は、大手プラットフォーム企業の独占を規制する「独占規制法」と、プラットフォーム企業と入店事業者との間の力の不均衡を扱う「取引公正化法」に分かれている。このうち独占規制法には、一定規模以上のプラットフォーム事業者を市場支配的事業者として指定し、自社優遇や抱き合わせ販売などの4大反競争行為を事前に規制する内容が盛り込まれている。

韓国企業ではネイバーやクーパンが、海外企業ではグーグルやアップルが規制対象に挙げられている一方で、中国のプラットフォーム企業は一定規模以上のシェアを確保していないため、規制対象から外れているとの指摘もある。

漢江から眺めた汝矣島の国会議事堂の全景(c)KOREA WAVE

◇国会「まだ具体的な議論はない」

トランプ大統領の今回の反応について、政界では敏感な問題であるうえ、政界内部に他の主要懸案が残っているため、まだ具体的な議論は進められていないという反応が出ている。

国会政務委員会所属の議員室関係者は「本会議に続き人事聴聞会の日程に関心が集中しており、政務委内でオンプラ法に関して特別な発言が出たとは聞いていない」と語った。別の政務委所属の議員室関係者も「敏感な問題であるため、正確にどう話すかについて内部的にも議論していない」と述べた。

政界の動向とともに、オンプラ法を注視している公正取引委員会の立場も、立法の行方にかかっている。公正取引委員会はオンプラ法の立法に関連し、外国企業への差別はないとしつつも、チュ・ビョンギ公正取引委員長候補者は「韓国独自でオンプラ法を制定するのは難しい」と述べたことがある。

政界でもオンプラ法の明確な方向性が示されていない中、オンプラ法は9月の国会が開かれれば政務委員会の議案として上がる可能性がある。グーグルの精密地図海外持ち出し問題についても、当初は今年5月の延長以降に追加延長はないというのが政府の立場だったが、グーグルの要請により延期されたため、60日以内に決定される見通しだ。

アップルの精密地図海外持ち出し要請についても、グーグルとあわせて許可の可否が判断されるとみられている。

(c)KOREA WAVE

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