米国と中国を中心としたグローバル半導体サプライチェーンの再編が加速化するなかで、両国に挟まれた韓国半導体産業も成長戦略の変更が避けられない情勢となっている。
韓国の半導体産業は、これまで生産と輸出は中国に依存し、装備と技術は米国に頼って成長を続けてきた。だが、米中の摩擦で韓国半導体産業は「鯨の間に挟まれたエビ」のような立場になった。事実上、サプライチェーン再編が済めば、今のような曖昧な態度は両方に容認されない可能性があり、戦略の軌道修正が必要だという指摘が出ているのだ。
◇第1の輸出国は中国
業界関係者によると、韓国の半導体産業はこれまで米国と中国の間でぎりぎりの綱渡りを続けてきた。
韓国の半導体輸出額は2020年に954億6000万ドル、第1の輸出国は中国で、全体の43.2%を占める。2位の香港(18.3%)を合わせると61.5%で半分を超える。
現地でもサムスン電子、SKハイニックスなど主要企業がメモリー半導体生産施設を保有している。外部包装など後工程の一部を中国で担う。
サムスン電子の陝西省西安市でNAND型フラッシュメモリー工場は、世界の生産量の約10%を占める。
SKハイニックスも江蘇省無錫市の工場でDRAMを生産する。SKハイニックスは世界DRAM市場のシェア2位の企業だ。NAND型フラッシュメモリーも現地で生産する。
韓国貿易協会によると、韓国が現地生産施設の規模を拡大した結果、中国は2020年、韓国を抜いてメモリー半導体輸出占有率1位になった。両国間のメモリー半導体産業の密接さはますます高まっている状況だ。
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