2026 年 1月 28日 (水)
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米副大統領が韓国に「北朝鮮との接近法」を相談か…水面下で動き出す米朝関係

米ワシントンDCのホワイトハウスでバンス副大統領(右)と会い、記念撮影に応じる韓国のキム・ミンソク(金民錫)首相=首相室提供(c)news1

米国のバンス副大統領が、韓国のキム・ミンソク(金民錫)首相との面談で、北朝鮮との関係改善に前向きな姿勢を示し、具体的な接近方法について助言を求めたことが伝えられた。米国内の対北朝鮮政策で、戦略文書上の優先順位と、政権中枢の政治的関心との間にある「ズレ」が、改めて注目を集めている。

キム首相は23日(現地時間)、バンス副大統領との面談後、在米韓国大使館での特派員懇談会で「副大統領から先に『北朝鮮と関係改善の用意があるが、どう進めるのがよいか』と問いかけがあった」と明らかにした。さらにキム首相は「トランプ大統領だけが、北朝鮮との関係改善に対する意思と実行力を同時に備えている」と述べ、北朝鮮への特使派遣案を直接提起したとも説明した。

こうしたやり取りは、米外交・安全保障の最上位指針である国家安全保障戦略(NSS)や、その下位文書である国家防衛戦略(NDS)で、北朝鮮が戦略上の後順位に位置付けられている現状と対照的だ。両文書では米本土防衛と中国・ロシア対応が最優先とされ、北朝鮮は管理対象へと後退。「朝鮮半島の非核化」への明示的な言及も姿を消している。

それでも今回、バンス副大統領が北朝鮮との関係改善に関心を示した背景として、トランプ大統領個人の対北朝鮮関心に基づく首脳外交構想が、制度化された外交政策とは別トラックで存在している点が指摘される。トランプ大統領はこれまで、制裁と圧力を軸とする従来枠組みではなく、「個人的関係」に重きを置く外交で北朝鮮に向き合ってきた。北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記との首脳会談を、自身の外交的成果として繰り返し強調してきた経緯もある。こうした文脈から、米朝関係は依然として「トランプ変数」によって再始動し得る潜在領域に残っているとの見方が出ている。

外交関係者の間では、米側から先に対北朝鮮関係改善の可能性が語られた点の象徴性は小さくないと受け止められている。南北対話が途絶えている現状では、韓国単独のメッセージよりも、米国の先行的な意思表明があって初めて局面転換が視野に入る。今回の発言は「韓国が構想し、米国が実行する」役割分担型アプローチの再浮上を示す兆しとも読める。

さらに、トランプ大統領の4月の訪中日程も新たな変数として取り沙汰される。米中首脳外交の流れの中で米朝接触が模索される場合、韓米連携の枠内で、韓国の対北朝鮮構想が反映された「間接接触」や「探索チャンネル」が並行稼働する可能性も指摘される。

もっとも、対北朝鮮制裁体制、米議会の動向、朝露軍事協力の深化、北朝鮮の「二国家論」路線などを踏まえると、短期で交渉局面へ転じるより、「探索段階」への移行が現実的との見方が優勢だ。

ヤン・ムジン北韓大学院大学碩座教授は「NDSは北朝鮮を優先対応から外し、管理モードへ移す構造だ」と分析する。「非核化への言及が消えたのは、北朝鮮の核保有を事実として認識しつつ、将来の米朝対話に向けた戦略的な柔軟性を残したもの」と評価した。

その上で「非核化を前提としない接触の枠組みは、4月の米朝接触の可能性を高める」とし、「韓国は単なる仲介者にとどまらず、米朝接触を前へ進めるペースメーカー役を強めるべきだ」と指摘した。

(c)news1

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