韓国で最近、パン類に使用してはならない保存料「安息香酸」が検出されて騒ぎになったミニカステラが、すでに市中に流通して売り切れていることがわかった。輸入食品に対する迅速な検査の必要性が強調されている。
韓国の食品輸入業者「PTJコリア」が国内で販売してきたミニカステラに、保存料として使用する安息香酸が基準値の73倍以上検出された。このため食品医薬品安全処は2月13日に輸入されて消費期限が5月31日までの製品の販売中止・回収命令を出した。
ところが今月3日に明らかになった同処の資料によると、ミニカステラの輸入業者は、製品を計15トン、約5万個輸入してきたが、回収計画量は0.1トンと報告した。
輸入業者は「製品を購入した卸売業者がすでに小売業者などに卸しており、残っているカステラはない」と説明した。さらに業者は3月24日、最初の回収計画書で回収計画量をゼロと報告して騒ぎが大きくなり、消費者の返品要請が続くと、3月29日の回収計画量を100キログラムと上方修正した。
中国の生産業者は、卵の生産量調節や腐敗を防ぐために飼料に安息香酸を添加しているという。この生産業者は輸入業者と食品医薬品安全処に「この飼料を摂取した鶏が産んだ卵から安息香酸が検出された」と説明している。
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