2025 年 6月 15日 (日)
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“眉・鼻・ひげ”徹底処理で「自分にも透明感」 [KWレポート] 韓国コスメで挑む“おじさん卒業” (5)

冷タオルで顔を覆われる米村さん(c)KOREA WAVE

施術が進むにつれ、米村耕一さん(52)の顔つきは確かにスッキリしてきた。全体に黒ずんでいたのが少し取れ、潤いが生じているのがはっきりわかる。

そうなると目立ってくるのが、頬やもみあげ、鼻の下、あごの付近の黒い模様、つまり、ひげだ。これを上手に処理しない限り、せっかくの施術も中途半端なものになってしまう。

どの部分に脱毛を施せば、最大限の「若返り効果」を得られるのか――。ここで提案されたのが「左右の頬を中心とした付近」の脱毛だ。

CUBE DUOによる脱毛の様子(c)KOREA WAVE

重信さんは「CUBE DUO(キューブ・デュオ)」という脱毛機を手元に引き寄せた。この脱毛機は「インテンス・パルス・ライト(Intense Pulsed Light、IPL)」と呼ばれる広範囲の波長を持つ光を発する。毛の黒い部分(メラニン)に光エネルギーが吸収され、これが熱エネルギーに変換されて、毛根や毛乳頭、バルジ領域(毛を生成する細胞が存在する場所)の組織の働きを弱め、毛の再生力を弱めるという仕組みだ。

重信さんは光を発する「ハンドピース」を持ち、米村さんの顔に近づけた。「これは0度まで温度を下げ、冷やしながら熱を加えていきます。ピカっとしますが、すぐに終わります。ではいきますね」

最初の閃光が走った。「どうですか?」。こう声を掛けられ、米村さんは特に問題のない様子で「大丈夫です」と答えた。 

片方だけで17回。閃光が発せられるたびに、米村さんは顔をややしかめる。スイッチの「カチ、カチ」という音とともに閃光が走る。

米村さんはあまり痛みを訴えなかった。その様子を確認した重信さんは「ついでにお鼻もやっちゃいましょう」と勧めた。そのまま鼻を目掛けて8回、「カチ、カチ」という音がする。そのたび、米村さんは顔をしかめた。「ちょっと痛いです」

この施術は、あわせて2分間もかからなかった。

その後、顔のマッサージに入る。重信さんは米村さんの顔にローションをつけ、指やこぶしで顔全体をほぐした。その後、フェイシャルスポンジでローションをふき取る。

この時点でかなり肌は白くなっている。

ムダ毛の生えた箇所にワックスを塗る(c)KOREA WAVE

◇余分な毛

次はまゆ毛だ。米村さんのまゆ毛は一部が「おじいさん」のように長く伸びている。広範囲にわたって小さな毛が生えており、「顔が汚れて見える」原因の一つになっている。

長く伸びた部分はカット、上下の毛は「ワックス」で剥がすことにした。

温められた「ハードワックス」がまゆ毛の上下、眉間に塗られた。「ちょっと熱い」。米村さんは小さく声を上げた。

少し時間がたち、ワックスが固まったころを見計らって、一気にはがす。すると、毛がごっそり取れた。「思ったよりも痛くない」。米村さんは安心した表情だ。剥がされた箇所を、重信さんが指で押さえて痛みを和らげている。

ハードワックスは粘度が高く、キャッチ力も強い。軟毛・剛毛を問わずしっかり取れる人気のワックスだ。

同じ作業を2度、繰り返す。それでも残った細かい毛は毛抜きで1本1本抜いた。さらにハサミでまゆ毛の長さを整える。すると、米村さんの印象は大きく変わった。

まゆ毛がすっきりしたあとは、鼻毛だ。男性の身だしなみで気になるのが、この鼻毛。エチケットとして、伸びっぱなしは避けたいところだ。

「鼻もやっちゃいましょう」。重信さんがさらりと提案し、米村さんの承諾を得たあと、ハードワックスをつけた木の棒を米村さんの鼻に突っ込んだ。かなりインパクトのある場面だった。

処理を終え、米村さんはすっきりした様子だった。「全く痛くないわけではなく、痛みを感じるいとまがない」

目の部分を脱脂綿で保護し、鼻の穴と唇を除く顔全体をラップで覆って栄養を沈着させるプロセス(c)KOREA WAVE

◇ビフォー・アフターのだいご味

毛を抜かれた箇所は熱を持っている。これを鎮めるために使うのが「シカ(CICA)」を配合したジェルだ。シカは、セリ科の植物であるツボクサの葉・茎から抽出される「ツボクサエキス」を主な成分とする。肌の炎症を鎮めて健康な状態へと整える抗炎症作用▽肌の赤みや不調をおさえる鎮静作用――などを期待できる。韓国コスメの定番だ。

ここに栄養成分である高麗人参やアロエを配合したジェルを、米村さんの顔に塗る。その後、目の部分を脱脂綿で保護し、鼻の穴と唇を除く顔全体をラップで覆う。「乾くと意味がない」ためだ。顔に栄養を入れながら、沈着させていくプロセスだ。

最後に冷タオルで全体を覆った。数分後、ラップを外し、脱脂綿を取り、再びフェイシャルスポンジで顔についた液体をふき取る。最後は保湿用のクリームを塗る。

これで、今回のスケジュールは終了となった。「お疲れ様でした」。重信さんにこう声をかけられ、米村さんに笑顔が戻った。

期待と不安を抱きながら、「アフター」の写真を撮影し、「ビフォー」と比較する。

「すごいかっこよくなりましたね」。重信さんの言葉に、米村さんも満足げな表情を浮かべた。

米村さんをよく知る筆者は、今回の施術によって▽肌がみずみずしくなった▽余計な毛が取り除かれ、顔全体がすっきりした▽目の開きが格段に良くなった――という点を実感した。

韓流スターのようですね――こう声をかけると、本人は「いや~」と照れた。

内面からの自信なのか、表情もかなり明るくなっていた。

「自分の肌と『透明感』という言葉があまりにも合わないと思いました。でも実際に施術を受けたら、確かに『透明感』が実感できましたね」

こんな感想を残して、米村さんは「銀座メンズサロンMATHIS」をあとにした。

(つづく)

(c)KOREA WAVE

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