韓国ではソーシャルディスタンスの解除で学校の正常登校が実施された後、校内暴力を経験した生徒が新型コロナウイルス感染以前のレベルに増加したと集計された。言語による暴力の割合が最も高く、身体への暴力の割合もやや増えた。
韓国教育省はこのほど、自主調査を実施する全羅北道(チョルラプクド)教育庁を除く16市・道教育庁が小学校4年生から高校3年生を対象に実施した「2022年1次学校暴力実態調査(全数調査)」結果を発表した。
今回の実態調査は4月11日~5月8日、オンラインとモバイルを通じて該当学年全体の在学生約387万人を対象に実施され、82.9%にあたる321万人が参加した。
調査の結果、2021年2学期から回答時点まで、校内暴力被害にあったという生徒は回答者全体の1.7%(5.4万人)と現れた。
これは昨年の調査より0.6ポイント、新型コロナ以前に実施された2019年の1次調査と比べ0.1ポイント増加した数値だ。
すべての学校で増えたものの、小学生の被害の回答率が昨年の2.5%より1.3ポイント増えたのが大きな影響を及ぼしたものと分析される。
これと関連して梨花女子大校内暴力予防研究所のハン·ユギョン所長は「小学生は中高生に比べて感度が高く、校内暴力を受けたと考える。学校授業の正常化により身体・言語的な関わりが増えて、習慣的に使われる相手を侮辱する汚い言葉などに対して、より敏感に『校内暴力』と認識した可能性がある」と分析している。
被害の類型を調査した結果を見ると、言語暴力(41.8%)、身体暴力(14.6%)、いじめ(13.3%)の順で多かった。これは昨年の調査と比べ、いじめは1.2ポイント、サイバー暴力は0.2ポイント減少し、身体暴力は2.2ポイント増加した数値だ。
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