
韓国の食品業界が2026年を「AI転換元年」と位置付け、本格的な経営体質の刷新に乗り出す。長引く内需の限界、原材料コストと人件費の上昇、さらにはグローバル事業の複雑化に直面し、既存の運営方式では成長が難しいとの危機感が背景にある。
業界関係者によれば、CJグループ、東遠グループ、ジェネシスBBQなど、韓国主要食品企業がAIを経営戦略の中核に据えた。単なる自動化・効率化の手段ではなく、企業の将来を左右する「戦略的資産」として認識されつつある。
AIを活用することで、需要予測の精度向上や、生産・物流・在庫管理の最適化が可能となる。これにより、限られた資源で最大の成果を生む「効率経営」が実現できる。また、国ごとに異なる消費傾向や供給リスクにも柔軟に対応できる点が強みだ。
CJグループのソン・ギョンシク会長は新年の挨拶で「AIとデジタル技術こそ、国家と企業の最優先競争力だ」と強調。過去のビジネスモデルは急激な変化の中で通用しなくなっており、AIを現場に導入してこそ競争優位を築けると訴えた。
東遠グループのキム・ナムジョン会長も「単純作業はAIに任せ、創造的・挑戦的な仕事に集中すべきだ」と呼びかけ、組織の業務再設計を支援する姿勢を示した。
フライドチキンブランド「BBQ」を展開するジェネシスBBQのユン・ホングン会長は、AIを経営インフラと位置づけ、注文・調理・物流・店舗運営までデータで一元管理する“ゼロ摩擦”運営を掲げた。顧客には迅速なサービス、フランチャイズ加盟店には予測可能な経営環境を提供する構想だ。
ある業界関係者は「AIはもはや未来の課題ではなく、食品業界の生存と成長を左右する現在進行形の課題だ」と語る。特に低成長が常態化する中で、「誰が先に実行力を持って動き出すかが業界の競争構造を決定づける」と指摘した。
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