現代自動車のロシア工場が稼動を一時中断した。半導体不足による生産中止といわれているが、ロシアのウクライナ侵攻を受け、グローバル各分野での衝撃が増大しており、大変な関心を集めている。
外国メディアや自動車業界によると、現代車のロシア・サンクトペテルブルク工場は1~5日、一時的に生産を中止する。
工場稼動中止の理由は、ロシアのウクライナ侵攻ではなく、半導体供給不足だという。同社関係者は「全世界的に半導体問題が起きている。ロシア工場も2020年末から半導体供給難に見舞われ、昨年も生産を中断したことがある」と説明した。
西側を中心にしたロシアへの制裁が本格化し、フォルクスワーゲンやボルボ、GMなど、グローバル自動車メーカー各社もロシアへの輸出を相次いで中止した。フォルクスワーゲンやボルボ、GMの世界販売量でロシア市場が占める割合は微々たるもので、これらの会社が「ロシアリスク」を甘受してまで販売に乗り出す理由がないと判断したと分析されている。
だが、現代や起亜の事情はこれらとは異なる。韓国信用評価の報告書「ウクライナ事態に伴う産業別影響点検」によると、現代はサンクトペテルブルク工場で年間20万台を生産し、現代・起亜はロシア市場で昨年約37万8000台を販売、「ルノー日産」に次ぐシェア2位を記録した。グローバル全体販売量の約5.8%に当たる。
特に、昨年のロシア現地販売量のうち、韓国輸出量の割合は41.9%(年間約16万台)と高い水準だ。現代関係者は「ロシア現地工場もあり、あまりにも慎重な状況だ。まだ公式的な立場を述べることは難しい」と言葉を控えた。
業界関係者は「ロシアに対する制裁で現地の部品供給がさらに難しくなれば、工場運営に困難をきたす可能性も排除できない」と指摘している。
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