
ソウルの地下鉄車内で、中型犬の全身に刺激性のあるメンターム系らしき薬品を塗りつける男が目撃された。動物保護団体「ケア」が4日、動物が虐待だとして映像を公開した。
この問題は1日午後5時40分ごろ、地下鉄車内で起きた。40~50代とみられる男が雑種犬を連れて乗車。首輪やリードの代わりに、犬の首にはビニールが幾重にも巻かれていた。
男は優先席に座るとポケットから薬品を取り出し、犬の鼻、性器、目の周りなど体全体に塗り始めた。ケアは「刺激的な匂いが車内に充満し、犬が嫌がっても無理やり自分の前に引き寄せて塗り続けた」と主張している。
映像を撮影していた通報者が「それ、刺激性の薬ですか?」と問いかけても男は無言だった。
男は終点の清涼里(チョンニャンニ)駅に着いて他の乗客が降りた後も、犬と一緒に車内にとどまっていた。

ケアは「明白な虐待だ。男はスポーツ刈りで丸い金属製メガネをかけており、40代後半から50代前半と見られる」と説明し、情報提供を呼び掛けた。
ネット上では「助けを求めるように他の乗客の前に座った犬の姿が胸を締め付ける」「誰も止めなかった社会の無関心が恐ろしい」「犬の嗅覚は人間の何倍も敏感なのに鼻や目に水パスを塗るなんて明確な虐待だ」といった非難が相次いだ。
一方で「本当に刺激性の薬か確かめたのか」「冷却ジェルでは。終点で降りなかったのは少しでも涼しい場所にいたかった可能性もある」など慎重な見方もある。
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