韓国で、物価高の影響により消費者の財布が厳しくなり、新車の代わりに中古車を選ぶ消費者が増加している。今年の新車登録台数は急減し、11年ぶりの最低水準を記録する一方、中古車取引は堅調に推移している。
韓国自動車モビリティ産業協会(KAMA)によると、今年第1~3四半期の新車登録台数は120万9154台で、前年同期(132万3670台)から8.7%減少し、2013年以来の最低水準となった。
一方、中古車の取引台数は新車に比べてわずかな減少にとどまった。カイズーユーデータ研究所のデータでは、第1~3四半期の中古車実取引台数は178万3442台で、前年同期(180万3198台)比1.1%減少するにとどまった。
特に消費者が多く選ぶ乗用車部門の中古車は、同期間で149万7421台が実取引され、前年同期(149万375台)に比べて0.5%増加した。モデル別の実取引台数では、起亜モーニングが3万4660台、シボレー・スパークが3万593台、現代自動車グレンジャーHGが3万398台と、軽自動車が上位を占めた。
中古車に目を向ける消費者が増えている背景には、物価上昇が家計の実質所得を圧迫している現状がある。統計庁のデータによると、物価上昇率を考慮した世帯当たり月平均の実質所得は、今年1~2四半期で前年同期比わずかな増減にとどまり、2年前に比べて減少している。
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