2025 年 5月 18日 (日)
ホーム社会物価高で社食に集まる会社員たち…韓国給食業界、明暗分かれる

物価高で社食に集まる会社員たち…韓国給食業界、明暗分かれる

外食価格の高騰を受けて社員食堂を利用する人々(c)news1

韓国の団体給食業界が物価高の影響を受けている。社員食堂の需要増加により売り上げは全体的に伸びているが、原材料費と人件費の上昇が収益を圧迫している。

サムスン物産の決算資料によると、傘下のサムスンウェルストーリーは2025年第1四半期、売上高が前年同期比7.7%増の7710億ウォンとなったが、営業利益は190億ウォンと40.6%の大幅減益となった。

同様に、CJフレッシュウェイは売上高7986億ウォン(+9.2%)、営業利益106億ウォン(+0.8%)、現代グリーンフードは売上高5706億ウォン(+2%)、営業利益322億ウォン(+3.4%)と、売上増に対して利益の伸びは限定的だった。

一方、新世界フードは売上高3586億ウォンで6.1%減少したが、営業利益は79億ウォンと69.7%の大幅増益を記録。原価削減や不採算店舗の整理、前年の低水準からの反動が影響しているとみられる。

業績の差は各社のビジネスモデルに起因する。団体給食事業の依存度は、サムスンウェルストーリーが60%と最も高く、現代グリーンフードが47.2%、CJフレッシュウェイが24%。新世界フードは現在10%台まで低下している。

サムスンウェルストーリーは新規顧客の獲得などで売り上げを伸ばした一方、通勤手当や食材価格の上昇が利益を圧迫しているという。

こうした中、各社は事業の多角化を進めている。CJフレッシュウェイは食材流通子会社の統合で効率化を図り、新世界フードはフランチャイズ事業を強化、サムスンウェルストーリーは海外市場への展開に注力している。

業界関係者は、団体給食市場は大手が均衡状態にある「飽和市場」であり、今後はコスト増への対応として多角化が不可欠だと見ている。

(c)news1

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