
韓国で父親を見捨てた子どもたちが、その死後に遺産を主張したという話がJTBCのテレビ番組「事件班長」で紹介された。父親とは整備工として働いていた男性。50代になるその姉が相続争いについて番組で告白した。
男性は結婚後、妻が不倫し、子ども2人を連れて家を出た。離婚、財産分割、養育費の一括払いを経て、妻は1年後に不倫相手と再婚した。子どもたちもその姓に改名した。
子どもたちは整備工の男性に金を無心した。裏で元妻が操っていたのだ。男性は3年間支援を続けた。しかし、やがて連絡を断ち、大学の進学時には娘から「連絡しないで」と冷たい言葉を浴びせられた。
10年前から人工透析を受けていた男性は失意のうちに亡くなった。葬儀の際も子どもたちは無関心だった。
ところが、男性が5億ウォン(約5000万円)以上の価値があるマンションを所有していたことを知って態度を急変させ、相続を主張した。
このマンションは男性の姉が支援して入手したもの。姉は男性の介護も長年担ってきた。男性は死の間際、子どもたちに会うことすら拒否したが、彼らは「相続する資格がない」「治療をちゃんとしたのか」などと姉に苦情を述べていたという。
姉は「遺産うんぬんではなく墓参りをしてほしいだけだった」と語るが、子どもたちはそれすら拒んでいるという。
番組に出演していたパク・ジフン弁護士は「親の扶養義務を果たしていなくても、法律上、子は第一順位の法定相続人であり、これを阻止する手立ては事実上ない」と述べた。
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