
父親の死亡保険金を宗教団体の指導者が受け取っていた――。そんな衝撃的な相談が韓国YTNラジオの番組「チョ・インソプ弁護士の相談所」で紹介された。
相談者は幼い頃に母を亡くし、父親と2人で生きてきた。父は高血圧や糖尿病などの持病を抱えており、相談者は数年前に父名義の生命保険を契約した。保険料は全額相談者が負担し、当初は自身が受取人になっていた。
しかし、父が亡くなった後の遺品整理中に見つけた生命保険証書には、自分ではなく、父が信仰していた宗教団体の指導者が受取人として記載されていた。しかも、保険金は既に支払われていたという。
父は宗教活動に熱心で、体調が悪くても礼拝を欠かさず、晩年は信者たちが自宅を訪れて祈とうすることもあった。
相談者は「父が判断能力を欠いた状態で署名させられたのではないか。自分が払ったお金で契約した保険なのに、なぜこうなったのか」と憤っている。
番組のイ・ミョンイン弁護士は「被相続人である父が死亡の1年以内に受取人を第三者に変更していた場合、それが実質的な贈与と見なされることがある」と指摘し、「保険料を相談者が支払っていたのが事実なら、相続人として遺留分返還請求訴訟を起こすことができる」と説明した。
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