新世界フードの「バーガープラント」もリブランディングの成功事例だ。
「バーガープラント」は2018年6月「チョン・ヨンジンバーガー」と呼ばれ自信を持ってオープンしたが、特別な成果を上げることができなかった。曖昧なコンセプトと心に響かないブランド名のため、消費者の心をつかむことができなかったのだ。
そして、1年後の2019年8月、「ノーブランドバーガー」にブランドを変えた。親会社である「イーマート」が、既に持っているブランド「ノーブランド」を活用したのだ。
新世界フードは当時、「バーガープラント」の競争力の核心である「コストパフォーマンス」を消費者にわかりやすく伝えるための方法として、ノーブランド商標を適用することにしたと説明した。以後、人気が爆発的に上がると、フランチャイズ事業にまで乗り出し、「ノーブランドバーガー」の店舗数は2年6カ月にして170店舗に増加した。
一方で、GSリテールの「ララブラ」はリブランディングの失敗事例として挙げられる。
GSリテールは2005年、「香港ASワトソン」と合弁で「ワトソンズコリア」を設立し、H&B(ヘルス&ビューティー)事業に参入した。その後、2017年にGSリテールが「香港ASワトソン」の持分50%を買収し、単独経営に乗り出した。
以後、GSリテールはワトソンズのイメージから抜け出すために、社内公募展を通じて「ララブラ」という新しい社名を導入し、看板を交換した。
だが、消費者に「よく知らない」という印象を与え、そっぽを向かれた。売り場の数も減り続けている。店舗数は2017年に186店舗、2018年に178店舗、2019年に140店舗、2020年に124店舗、2021年に70店舗――という状態だ。
現在も流通業界はリブランディングを推し進めている。SSM(企業型スーパーマーケット)業態が特にリブランディングに積極的だ。GSスーパーマーケットは「GSザ・フレッシュ(GSTHEFRESH)」にブランド名を変え、生鮮食品に強いというイメージをアピールしている。
ロッテスーパーは2020年に「ロッテフレッシュ&デリー(Lotte Fresh & Deli)」に名前を変えた。生鮮食品とデリコーナーを強化し、新型コロナウイルス感染で増えた「家飲み」需要を攻略するという目標だ。
業界関係者は「こんにちのように激変する時代に一つ企業が長期間生存するためには、リブランディングを必ず検討することになる。絶えず変化する消費者の期待と欲求を満足させるため、持続的な投資と努力が伴ってこそ、その価値が維持される」と解説する。
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