韓国で年々深刻化する少子化傾向を受け、ソウルの各自治区が出産祝い金を追加で支給し、さまざまな子育てサービスを提供している。
広津区(クァンジング)は今年から子育ての経済的負担を減らすため、第1子から出産祝い金100万ウォン(1ウォン=約0.1円)を支給する。これまで第3子以上の出産家庭にのみ支援してきたものを拡大した。二番目と三番目の祝賀金は100万ウォンで同じ金額にし、四番目は200万ウォン、五番目は300万ウォンに金額を引き上げた。祝賀金は「モバイル広津愛商品券」で支給し、使用先は一部制限されうる。
陽川区(ヤンチョング)は「初めての出会い利用券」支援金の規模を拡大する。これまでは一括して出生児に200万ウォンの一時金をバウチャー(カードポイント)で支給したが、今年からは第1子のみに200万ウォンを、第2子以上は300万ウォンに支援金を拡大する。申請期間は出生日から1年で、使用期限も同じだ。使用期限内に未使用された支給金ポイントは自動的に消滅する。
九老区(クログ)は今年産まれた3番目の子どもに60万ウォン、4番目の子どもからは200万ウォンの出生祝い金を支給する。2022年、政府が「初めての出会い利用券」など出産・養育支援金を拡大し、中断していた出生祝い金支給を再び施行したことに伴うものだ。「初めての出会い」利用券は陽川区と同じように第1子200万ウォン、第2子から300万ウォンに支給額を増やす。
充実した育児サービスを提供する区も目につく。恩平区(ウンピョング)は、多子女出産用品引換券の支援対象者を従来の第3子以上から第2子以上の出産家庭に拡大する。出産用品引換券は出産後、子どもの養育などに必要な用品を交換できる商品券だ。恩平区は2009年から条例に基づき15万ウォン相当の出産用品引換券を支給している。
広津区も初めての誕生日を迎えた出生児家族のために初めての誕生日の写真撮影費10万ウォンを支給する。対象は昨年生まれた出生児で、広津区に住民登録をしている乳児400人だ。多子女世帯(2番目以上)と基礎生活受給者、障害者、多文化家庭は優先的に支給される。多子家族は子ども1人ずつ支給を受けることができる。
ある自治区関係者は「現金支給効果は限定的でもあるが、少子化傾向のなか、出産率を少しでも引き上げようとする政策を打ち出している。今後も子どもを産んで育てるのに良い環境を作れるよう努力していきたい」と話した。
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