2025 年 8月 19日 (火)
ホーム社会深刻な水不足に苦しむ韓国の地方都市…海水浴場の水道停止、飲食店はミネラルウォーターで対応

深刻な水不足に苦しむ韓国の地方都市…海水浴場の水道停止、飲食店はミネラルウォーターで対応

8月16日、鏡浦海水浴場の中央広場にある足洗い場の水道蛇口が取り外されている(c)news1

深刻な干ばつが続く韓国江原道江陵市で、断水に準じた節水措置が実施され、観光地や市民生活に大きな影響を及ぼしている。特に夏の観光シーズン終盤を迎えた海水浴場では、水道蛇口が撤去されるなど、異例の対応がとられている。

江陵市の代表的な観光地である鏡浦海水浴場の中央広場では8月16日、足を洗うために訪れた観光客が、蛇口が取り外された足洗い場を前に困惑の表情を浮かべた。市は水不足に対処するため、水道の使用を制限し、臨時の足洗い場として海水を利用した設備を設置して対応している。

市民の飲用水を供給する五峰貯水池の貯水率は、16日時点で23.4%と過去最低を記録。これは1977年の貯水池造成以来、最も低い水準だ。過去半年間の降水量は平年の半分以下にとどまり、最近の降雨量も10ミリに満たなかった。

このため市は8月14日から制限給水を開始。給水量の調整や新規給水工事の中止、水不足地域への給水車の派遣などの措置を講じている。すでに1カ月前から公共プール3カ所が休業し、公衆トイレも週の半分は閉鎖されている。

市民や事業者も自主的に節水に取り組んでいる。江陵市のある飲食店では、水道水を使用する浄水器の使用をやめ、ミネラルウォーターを提供。店主であり、江陵青年小商工人協会のコ・ソンミン会長は「地域の水不足に少しでも貢献したい」と語った。店の冷蔵庫には顧客用のミネラルウォーターがぎっしりと詰まっていた。

(c)news1

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