ソウル市龍山区(ヨンサング)の龍山電子商店街が今年末に消える。「ネットカフェ」や2000年代に人気を博した「スタークラフト」などインターネットゲームとともに成長したこの街も、すでに3分の2以上の店舗が閉店している。
龍山電子商店街は「電子製品マニアの聖地」だった。商店街だけで22棟あり、店舗数は数千に上った。
だが20日午後、龍山電子商店街の中でも最大規模の羅津(ナジン)商店街17棟の2階で営業していたのは100店のうち3店だけ。客は一人も見かけなかった。大多数の閉じた店舗の出入り口にはさびた錠がかかっていた。
商店主らは一様に残念そうだった。ここで23年間コンピューター卸売業を営んでいた経営者は「補償金は必要ない。建物撤去まで最大限長くいたい。離れたくない」と話した。
コンピューター部品を販売する社長は客がいないため耳にイヤホンをつけていた。「故郷へ帰る人もいる。ただ“出て行け”と言われるだけ。私たちが受け取るものはない。この場で長くやりたいが、仕方ない」
照明器具店を営むチョ・ヒョンジンさん(34)は「オンライン販売がこれだけ盛んになったら店が減ってもしょうがない。もう人件費や賃貸料も出ない」と話した。
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