韓国流通業界の「コストパフォーマンスマーケティング」が今年下半期も続く。高金利・高物価・高為替レートの余波で消費余力回復傾向が遠のくや、流通業界が消費者の財布のひもを緩めるため に安い価格を前面に出したアイテムを相次いで発売し、コスパマーケティングを強化する様相を呈している。
全国経済人連合会が今年下半期の国民消費支出計画を調査した結果、回答者の59.7%は「下半期の消費支出を上半期比で縮小する計画」と明らかにした。
消費支出を減らす最大の理由として物価急騰(46.3%)を挙げた。下半期の消費活動に影響を及ぼしかねないリスク要因も、物価上昇の持続(51.0%)が最も大きな割合を占めた。
物価高を受け、下半期の消費を来年に見合わせる様子だ。実際、消費活性化が予想される時点を尋ねる質問に、半分近い46.8%が来年から消費が活性化すると見ており、今年下半期という回答は4.1%に過ぎなかった。
このように上半期から続いている物価急騰による消費余力縮小の動きが下半期にさらに目立つとみられる。
これに対し、流通業界はコストパフォーマンスを強調したマーケティングをさらに拡大している。
ホームプラスは合理的な価格を前面に押し出したPB(自社ブランド)商品「ホームプラスシグネチャー」の品目数を着実に増やしている。
物価高の影響で顧客がよく訪れる 代表商品を年中安く販売する「物価安定365」の売り上げが、前年同期比61%増加するなど需要が高まるやいなや、ホームプラスは新規品目として「プレーン・グリークヨーグルト」を発売した。該当製品は発売11日で累積1万8000個余りが販売された。
また、品質には異常がないが、形と大きさが流通の規格外に分類され、価格が安い「おいしい農産物」の販売も拡大している。
ホームプラスは「おいしい果物」を全国店舗で販売するのとは異なり、ニンジン、キュウリ、大根など「おいしい野菜」は10店舗で限定販売してきたが、最近「おいしい野菜」3種割引イベントを全国店舗で開催するなど、売り場を増やした。
ロッテマートも下半期の半額アイテムを引き続き披露している。
半額酢豚と半額ビビンバを相次いで発売したのに続き、先週から自社のピザブランド「Cheese&Dough(チーズ&ドウ)」でエビトッピング量を他のフランチャイズピザ価格比で3倍ほど増やしが、価格は1万9800ウォンと低価格の「ワンパウンドシュリンプピザ」の販売を開始した。
また、キムジャンシーズン を控え、現在の白菜相場の半分水準で塩漬け白菜の予約販売に乗り出した。高物価現象に白菜価格急騰が予想され、昨年より1カ月ほど早く予約販売を進め「海南黄土の塩漬け白菜(20キログラム)」「“産地の力”寧越(ヨンウォル)の塩漬け白菜(20キログラム)」など、塩漬け白菜を各3万9900ウォン、4万5900ウォンで披露する。
イーマートも安価な食べ物を地道に販売している。「甘辛骨なしタッカンジョン(から揚げ)」を事前企画し、大量購入して半額水準で披露したのに続き、29日から1週間「寿司-eプレミアム生サーモン寿司(10入)」を既存の通常価格より35%割引した8980ウォンで披露する。
コンビニセブンイレブンも超低価格商品ブランド「グッドミン(GoodPeople)」の商品品目を増やしている。
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