2025 年 9月 2日 (火)
ホーム社会正社員への転換を拒否する下請け社員たち…韓国・意外な本音「まず待遇改善を」

正社員への転換を拒否する下請け社員たち…韓国・意外な本音「まず待遇改善を」

済州島で開かれた就職博覧会で面接を受ける求職者=写真は記事の内容とは関係ありません(c)MONEYTODAY

韓国の中小製造業の現場では、元請け企業と下請け企業の労働条件の差が意外にも小さく、元請け企業の正社員への転換を拒否する下請け労働者が相次いでいることがわかった。その背景には「自由な勤務環境」や「実質的な賃上げ」を求める現場の本音がある。

韓国の雇用労働省は24日、「全国の産業団地の零細製造業に対する不法派遣の監督および総合コンサルティング結果」を発表した。昨年の京畿道華城市での火災事故をきっかけに、同様の事故を防止する目的で実施された。

対象となった零細製造業229社のうち、87社(元請け28社、下請け59社)で不法派遣が確認され、政府はこれら元請け24社に対し、パートナー企業の労働者884人を直接雇用するよう是正措置を下した。

しかし、正社員転換が完了したのは312人にとどまった。多くの下請け労働者が直接雇用を拒否したためだ。その主な理由として「元請け企業と下請け企業の労働条件に大きな差がない」「正社員になると簡単に退職・転職が難しくなり、自由な勤務環境を失う」ことを挙げた。

現場からは「元請けの正社員になるよりも、自由な勤務環境や賃金引き上げの方が重要」「むしろ下請けの実質的な賃金を改善してほしい」といった声が上がっている。

政府関係者は「労働者派遣制度を含め、多様な働き方を可能にする制度改善を検討する必要がある」と指摘した。

(c)MONEYTODAY

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