現場ルポ
◇飛び交う芸能人の名前
ENAチャンネル水木ドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」が人気を博している。すると、衣類卸売店舗では「今回のドラマでウ・ヨンウが着ていたセーラームーンカラーTシャツはありませんか?」という会話が交わされる。
Coupang Playのドラマ「アンナ」でペ・スジの姿がとらえられる。すると、「ドラマでスジが着用していたワンピースの反応はどうですか?」というやり取りになる。
芸能人の名前が次々と取り上げられるのは、トレンドを逃さない、というこだわりからだ。
キム・ヨンチュン氏は、流行のドラマをよく見ているという。
「ファッションデザインは、芸能人が着用することで流行が始まる。それが直ちに東大門卸売商店街に広がる。この動きを先取りするため、細やかにメディアをチェックし、市場のトレンドを確認している」
◇店舗別の発売時期もチェック
「社長、今週、半袖ニットの反応はどうですか?」
キム・ヨンチュン氏は、卸売業者の社長たちにこう尋ねている。大企業のデータとファッションMDが見立てた商品が、必ずしも市場で好まれるわけではない、という状況があるためだ。
カン・ミンジョン氏は「流行の周期が速いので、先月販売して人気があった製品が、今月はそっぽを向かれたりもする。店舗の社長たちに生産状況や現場の雰囲気をしばしば尋ねている」と解説する。
「秋服はいつ発売されますか?」
新商品をいち早く確保するため、店舗別の発売時期も必ずチェックする。
カン・ミンジョン氏は「歩き回っているうちに品切れになるような製品もある。気に入ったとしても、数量が少なくてプラットフォームで販売できないことがあったりする。他のプラットフォームより早く製品を販売することも、トレンドファッションプラットフォームに求められる点だ」と強調している。
◇良い商品発掘に向けて努力
ロッテオンのきめ細かさは、すでに卸売業者でも話題になっている。
商店街でスポーツウェアを販売する店舗の社長は「よく訪ねてきてはトレンド、生地、単価などをこまめに調べることで有名だ。時には緊張するが、長い間一緒に仕事をしてきた取引先でもあるので、ともに良い商品を発掘しようと努力している」と話している。
ロッテオンは、トレンドに合った服の販売を拡大し続けている。
キム・ヨンチュン氏は「新たなトレンドファッションブランドを顧客が体験できるよう、引き続きブランドを誘致する」と意気込んでいる。
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