韓国・済州(チェジュ)国際空港で、空港当局が未承認のドローンの飛来を長期間認知できなかったり、保安検査台の電源が切れているのに気付かないまま搭乗客数十人を通過させたりする失態が相次ぎ、規律の緩みに批判の声が上がっている。
済州地方航空庁などによると、17日午後2時21分ごろ、済州国際空港滑走路西側上空でドローン1台が発見された。このため、午後2時30分から約15分間、7機の航空機の離着陸が中断された。警察はドローンが飛んだ方向を中心に所有者を探している。
済州国際空港では管制圏である飛行場の半径9.3キロ以内でドローンを飛行する場合、重さや飛行目的に関係なく飛行承認を受ける必要があるが、今回承認は出ていなかった。
済州空港では先月13日午後にも国内線旅客ターミナル屋上で墜落したドローン1台が発見され、警察が捜査に乗り出した。このドローンは2月24日に60代男性が付近の駐車場で飛ばしたものとわかった。男性は警察に「飛行禁止区域だとは知らなかった」と供述した。
ただ、済州地方航空庁など空港当局はこの時、発生から20日余りたつまで、ドローンの侵入を知らなかったことが明らかになった。
一方、済州空港国内線3階出発場で5日午後7時40分から約8分間、ゲート型金属探知機1台の電源が切れた。しかし、これを認知できないまま乗客31人を搭乗口にそのまま通過させた。ゲート型金属探知機は対人検索装備で、搭乗客が凶器などを所持していないか調べるためのものだ。
その際、空港公社は搭乗口に保安検査員を配置し、待機させていた乗客全員を対象に再度検索を実施したため、航空便に40~50分の遅延が相次いだ。国土交通省は金属探知機の電源に何者かが触れたとみている。
(c)news1