韓国全羅北道扶安(プアン)でマグニチュード4.8の地震が発生した後、マグニチュード3.1などの余震が17回続いた。朝鮮半島で比較的、地震「安全地帯」と呼ばれた湖南圏まで揺れた。日本より地震の危険がはるかに小さいが、学界では半島にM7.0の強震も起きかねないと警告する。現在、朝鮮半島断層調査は、嶺南圏だけを終えた状況だ。
今回の地震は過去の資料からは予測が難しかった。2014年以降、扶安付近で発生したのは2018年12月のマグニチュード2.1の地震が唯一だった。その他の2.0以上の地震はすべて海域で起きた。今回の地震が発生した横ずれ断層とは異なるものとされる。眠っていた断層が目を覚ましたわけだ。
異例にも扶安地震は北東~南西または南東~北西方向の断層が水平移動しながら発生したとされる。
現在、2026年までに朝鮮半島の中西部(首都圏)と中南部(忠清圏)の断層に対する第2段階の調査が進められている。第3段階(湖南圏)と第4段階(江原圏)があり、すべてが完了するのは2036年となる。それまでには半島の正確な断層情報の把握は難しい。
学界では、最近なかった地震が相次いで発生し、強い地震に対する懸念が示されている。
延世大学地球システム科学科のホン・テギョン教授は「今回の地震が周辺の他の断層を刺激し、また別の地震を呼ぶ危険性がある。全北地域の地震がどんな断層から始まったのか原因を知るための調査が必要だ」と指摘する。
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