韓国で新型コロナウイルス感染時期に急増した小中高生の過体重・肥満比率が日常の回復によって減るなか、朝食欠食率とファーストフード摂取率など食生活指標が悪化し続けていることがわかった。特に邑(ウプ)・面(ミョン)地域の肥満が都市よりさらに多く、格差があることもわかった。
教育省と疾病管理庁が3月28日、「2023年学生健康検査標本統計や青少年健康行動調査」の結果、「過体重・肥満学生の割合は29.6%で、最近2年連続で減少傾向にある」と発表した。
生徒健康診査は全国の小・中・高等学校の中で標本に選ばれた1009校、8万7182人を対象に身体発達状況、健康診査結果について分析した。青少年健康行動調査では全国800の標本学校の中・高校生約6万人を対象に喫煙、飲酒、身体活動など健康行動現況を把握した。
過体重・肥満学生の割合は減少したものの、新型コロナウイルス感染以前の2019年(25.8%)と比較すると、依然として4ポイント近く高かった。小1から高3までの肥満比率は2021年19.0%から2022年18.7%、昨年18.4%に小幅で減り、過体重は同じ期間11.8%から11.2%にやはり下落した。
地域別では邑・面地域の過体重+肥満学生の割合が34.4%で、都市地域の学生の割合である28.7%より5.7ポイント大きかった。
身長の発達状況と体重増減の現況には大きな差がなかった。小学校6年生の男子生徒の平均身長は153.3センチ、女子生徒は153.2センチだった。中学3年生の男子生徒は170.9センチ、女子生徒は160.9センチ、高校3年生の男子生徒は174.4センチ、女子生徒は161.7センチで、この2年間(2021年~2022年)の発達程度と似ていた。
体重は小学校6年生の男子生徒が50.6kg、女子生徒は47.0kgで、それぞれ1.5kgと0.6kg減少した。中学3年生の男子生徒は66.3キロ、女子生徒は55.1キロで、それぞれ1.2キロと0.2キロ減少した。ただ、高校の場合、女子生徒は58.2キロで前年と同じだったが、3年生の男子生徒は72.7キロで1.2キロ増加した。
青少年健康行動調査の結果、身体活動は持続的に増加するなど改善されているが、食生活指標は悪くなった。1日60分、週5日以上の身体活動実践率は、昨年、男子生徒24.6%、女子生徒9.2%で、2022年比で男女ともに増加(男子1.2ポイント↑、女子0.4%ポイント↑)した。
一方、食生活はさらに悪化した。朝食欠食率(最近7日間、朝食を5日以上食べない)は計41.1%で、2022年に比べて男女ともに増加(男2.3ポイント↑、女1.9%ポイント↑)した。週3回以上のファストフードの摂取率は26.9%と小幅で低下したが、男子生徒29.2%は増加(0.2ポイント↑)した。1日1回以上の果物摂取率は男女ともに減少し、昨年より1.2ポイント減少した16.0%となった。
飲料摂取率の場合、炭酸・エネルギー・イオン・果汁・コーヒー飲料、加糖牛乳など甘みのある飲み物を全て含む甘味飲料摂取率(週3回以上)は64.9%で昨年より1.3ポイント増えた。朝食と果物を食べず、甘い飲み物を飲む割合は増えたのだ。
青少年の喫煙率は4.2%で、一昨年より0.3ポイント減少した。飲酒率も男子13.0%、女子9.0%で、それぞれ2%ほど減少し、全体の11.1%だった。しかし、お酒を飲む学生の半分ほどは飲み過ぎている。1週間に男子は焼酎5杯以上、女子は3杯以上飲むと「危険飲酒」をすると分類するが、この割合が男子41.3%、女子50.1%だった。特に中学生(男21.6%→24.7%、女38.5%→44.6%)で大きく増加した。
憂うつ感の経験率のような青少年の精神健康指標は改善された。憂うつ感の経験率は2.7ポイント下がった26.0%で、特に高校生(男25.3%→21.4%、女33.6%→30.2%)から大幅に減った。ストレス認知率も4%減少した37.3%だった。ストレスの原因としては「成績・進路に対する負担」(36.1%)、「学業」(25.9%)、「容姿」(10.2%)、「親との葛藤」(9.4%)の順だった。
平日のスマートフォン使用時間は男子266分、女子294分で、男子生徒は増加(8分↑)し、女子生徒は減少(6分↓)した。3年ごとに調査中のスマートフォン依存経験率(計40点中23点以上)は男子24.0%、女子32.3%で、2020年に比べ増加(男2.8ポイント↑、女2.3ポイント↑)した。
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