2025 年 9月 29日 (月)
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日韓首脳、30日に釜山で首脳会談…歴史問題と通商協議の行方に注目

首相官邸で少人数首脳会談前に記念撮影をする石破茂首相とイ・ジェミョン(李在明)大統領=大統領SNS(c)news1

石破茂首相とイ・ジェミョン(李在明)韓国大統領が9月30日、釜山で首脳会談を開く。8月23日に東京で会談してから38日ぶり、両首脳にとっては3度目の会談となる。今回の会談は「シャトル外交」の復元を内外に示す場となり、日韓協力および日米韓三角連携の強化策が中心議題になるとみられる。

韓国大統領室のカン・ユジョン(姜由楨)報道官は「両首脳は未来志向の協力基盤をさらに固め、地域と国際社会の平和と安定のための韓日・韓米日協力の強化、少子高齢化など共通の社会問題、そして地域・世界的な懸案について率直に意見を交わす」と述べた。米国との通商協議のフォローアップや北朝鮮の非核化、11月に慶州で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議への協力なども話し合われる可能性がある。

ただ、慰安婦や徴用工といった歴史問題が議題に上るかは不透明だ。8月の会談では未来志向の協力に重点が置かれ、歴史問題は後回しとなった。イ・ジェミョン大統領は当時「解決すべきことは解決し、前向きに進めることは進めるという二本立ての姿勢だ。最初から成果を急げば消化不良になる」と述べ、時間をかけた対応を示唆した。大統領室関係者も「議題は調整中であり、歴史問題を話し合うかは見守る必要がある」と語った。

今回の会談は石破首相にとって就任後初の訪韓であると同時に、退任前最後の外遊になる。自民党では10月4日に新総裁が選ばれるため、退陣が確定している。石破首相は日韓関係改善の流れを次期政権に引き継ぐことを意識しているとみられ、国連総会の演説では「歴史に正面から向き合わなければ未来は開けない」と強調した。

実際、イ・ジェミョン大統領との共同声明発表後、石破内閣の支持率は急上昇した。背景には農業政策や対米外交の成果もあるが、17年ぶりに実現した共同声明が日韓関係の未来志向的枠組みを打ち出したことが国民の評価に影響したとみられる。

(c)news1

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