ウェブトゥーンが人工知能(AI)技術力を披露する舞台になっている。依然として作品のストーリーが絶対的な影響力をもつウェブトゥーン産業にあって、AI技術との融合により、産業の新たな可能性がさらに開かれている。
ウェブトゥーン産業にAIを最も積極的に導入している企業は、韓国ウェブ漫画最大手ネイバーウェブトゥーンだ。同社の究極的な目標は――誰でもアイデアさえあればウェブトゥーンを描くことができる環境――を提供することだ。
ネイバーウェブトゥーンのキム・ジュング代表も昨年8月の記者懇談会で「創作のハードルがさらに低くして、多くの人がウェブトゥーン市場に挑戦できるようにする」と明らかにしている。
ウェブトゥーン創作のハードルを下げる方法としてネイバーウェブトゥーンが選択した方法はAI技術だ。
先月19~24日、米ニューオリンズで開催された国際AI学会「CVPR 2022」で、ネイバーウェブトゥーンは独自開発したAI技術に関する論文を2本発表している。
◇全幅の支援を受けるウェブトゥーンAI…「3年以内に100人規模に成長させる」
ネイバーウェブトゥーンが持つAI技術の背景には、2019年12月に買収したAIスタートアップ「V.DO」がある。V.DOはネイバーのスタートアップ養成組織「ネイバーD2SF」の初期投資を受けたスタートアップであり、コンテンツ競争力の強化に努めていたネイバーウェブトゥーンが買収した。
V.DOはその後、ネイバーウェブトゥーンのテクノロジー組織傘下の「ウェブトゥーンAI」で運営され、今年2月に別組織に分離した。ネイバーウェブトゥーンがAI技術の重要性を認識し、関連技術の研究・開発を専門担当できるよう注力したというわけだ。現在、ウェブトゥーンAI組織の人材は60人ほどだが、3年以内に100人以上に規模を拡大していく計画だ。
ネイバーウェブトゥーンの「ウェブトゥーンAI」組織は▽コンピューターバージョン▽自然言語処理▽データサイエンス――など、AIのすべての領域から研究を進めている。AI研究力に基づき、ウェブトゥーンに使える技術を開発している。
昨年10月に公開したウェブトゥーンAIペインターは、ネイバーウェブトゥーンが3年間の研究・開発に投資した結果だ。
ネイバーウェブトゥーンに連載された1500余りの作品、30万枚のイメージデータを抽出し、ディープラーニング学習させた技術だ。該当機能を活用して配色された作品だけで60万枚に達する。
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