
父親が交通事故で死に、母親は再婚相手と外国に移住、そして10歳の子どもが残された――。そんな子どもを一人で育てている祖母が27日の韓国YTNのラジオ番組「チョ・インソプ弁護士の相談所」で「孫を養子に迎えたい。法的に可能か」とアドバイスを求めた。
祖母の息子、つまり子どもの父親は大学時代から交際していた女性と2012年に結婚し、稼ぎのよい職場に転職までしたが、地方出張の最中に交通事故で命を落とした。
その後、嫁は再婚して海外に移住。残された孫を女性が育てている。ところが、女性は法的な親権者ではないため、病院での保護者同意や学校関連の書類提出など日常的な事務手続きで何かと不便なことがある。
女性は「孫は息子にそっくりで、まるで息子をもう一度育てているような感覚だ」と涙ながらに語り、「孫をより安定して守っていくために養子縁組を真剣に考えている。祖父母でも孫を養子にできるのか」と尋ねた。
これに対し、番組に出演していたイム・スミ弁護士は「祖父母でも孫を一般養子として迎えることは可能」と回答。「裁判所は、祖父母の養育能力や孫の年齢、実親の同意の有無、そして養子縁組の目的が孫を保護することにあるかなどを総合的に考慮する」と説明した。
また、「原則として実親の同意が必要だが、子どもを放置した事実があれば、裁判所が実親の同意なしに養子縁組を許可することもある」と補足。「養子縁組が成立すれば、親権や相続権などの法的義務と権利を持つことになる」と説明しつつ、「実の親との法的関係は維持される」と述べた。
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