動物病院とペット保護者間の医療紛争が韓国で急増し、過失の有無を判断する公的機関の設立が必要だという声が出ている。
韓国消費者院によると、2017~2022年の動物病院関連の消費者相談件数は計2053件だった。また、韓国消費者連盟が受け付けた2017~2020年上半期の動物病院関連の被害申告は988件で、獣医の医療行為によるものは350件だった。
人間の医療過誤については、韓国医療紛争調停仲裁院で救済を受けたり、大韓医師協会傘下の医療審査鑑定院の専門意見を受けたりすることができる。
しかし、動物医療分野はそうした公的機関がなく、医療紛争の解決点を見出すことは難しい。
これを受け、ソウル市獣医師会は最近の理事会で動物医療鑑定院(仮称)の設立などを取り上げ、議論に火をつけた。
ソウル市獣医師会のファン・ジョンヨン会長は「紛争が増えているだけに訴訟に備えて獣医分野も鑑定院のような機構を設置しなければならない」と強調する。
法曹界にも前向きな声があり、大韓弁護士協会の法制委員であるソ・ヘリム弁護士は「紛争の円満な解決のために動物医療鑑定院設置などの議論が必要だ」と話した。
(c)news1