2025 年 1月 16日 (木)
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急がれる採血装備の確保・拡大 [KWレポート] 「血液が足りない」韓国の叫び (4)

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血小板成分献血現況によると、2018年に「指定献血」で供給された血小板製剤は4437ユニットだ。血小板成分献血全体に占める割合も1.9%に過ぎなかった。しかし「指定献血」の占める割合が次第に増え、2021年には3万711ユニットに達した。血小板成分献血(23万1739ユニット)の11.7%が、患者が直接走り回って集めた「指定献血」だった。

昨年、国政監査に出席し「指定献血」の難しさを吐露した白血病患者のチャン・ヨンホさん(21)は「消防士を夢見る当時22歳の患者が、血小板輸血を待つ間に脳出血で亡くなった」と述べ「造血幹細胞移植を受けながら死と闘う17歳の少年が、私にまで連絡して指定献血してほしいと頼むことがあった」と話した。

チャンさんは次のように訴える。

「(造血幹細胞)移植治療を受けて何も食べられなかった。嘔吐が続き、ついには血を吐いたこともあった。日々異なる副作用に苦しみ、携帯電話をしばらく見るのも難しかったが、そんな患者に『生きたければ、君が自ら血を集めて来い』と言うなんて、本当に残酷だ」

◇血小板製剤の規格多様化も

血小板指定献血問題の対応策として▽成分採血、血小板採血の装置新規設置▽献血ハウス・カフェ運営時間の延長▽血小板成分献血参加勧誘――などがある。

特に採血装置の確保が重要視されている。血小板成分献血のためには、それに合う装置が必要だ。昨年、全国170カ所の献血ハウス・献血カフェのうち、成分採血、血小板採血装置が設置された所は141カ所だ。29の機関では、血小板を採血する装置をまだ備えていない。

韓国白血病患友会は「採血装置が設置されていない29カ所の献血ハウス・献血カフェに1台ずつ29台を設置し、1台当たり1日3件の血小板成分献血を実施するだけでも血小板の指定献血は必要なくなる」とし「政府の財政投入で迅速な解決が可能なのだ」と強調した。

もう一つの策は、血小板含量規格を多様化することだ。現在、血小板製剤の供給基準では、一単位当たり3×10¹¹個の血小板を含有する必要がある。該当基準に若干及ばない血小板製剤でも応急手術では使用できると言われている。また、この基準を満たすために採血時間が過度に長くなったり延長されたりし、献血者の負担が重くなるという短所もある。

大韓患者血液管理学会のキム・テヨプ会長(建国大学病院麻酔痛症医学科教授)は次のように訴える。

「外国のように成分採血の血小板の含有量規格が多様になれば、血小板の供給もより円滑になり、症状によって選択して使うことも可能だ。一部ではこのような製品を『含量未達』や『不良品』と見なしてタブー視する傾向もあるが、60%の血小板含有量でも緊急時には使える。手術時に血がない時は、そのような製品でもすぐもらいたいぐらいだ」

(つづく)

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