
高市早苗首相が政治的命運をかけて踏み切った早期総選挙で与党・自民党が圧勝した。憲法改正を視野に入れた高市政権の路線が一段と明確になり、日本政治が右傾化したり、日韓関係に影響を及ぼしたりする可能性がある。
選挙後の最大の焦点は、憲法改正にどこまで踏み込むかだ。日本国憲法は、衆参両院でそれぞれ3分の2以上の賛成を得たうえで、国民投票で過半数の賛成が必要となる。高市首相が衆院での圧勝を狙った背景には、改憲論議の政治的基盤を固める狙いがあるとみられている。
改憲の核心は、憲法9条に自衛隊の存在を明記する点だ。戦争放棄と戦力不保持をうたう現行憲法の解釈枠組みを転換し、日本を事実上「戦争可能な国家」へ近づける象徴的意味を持つ。また、緊急事態時に内閣権限を大幅に強化する条項の新設も、主要な構想として取り沙汰されている。
もっとも、衆院で改憲発議ラインを確保したとしても、実際の改憲までには時間を要するとの見方が強い。参院は現在、改憲発議に必要な勢力を満たしておらず、次回の参院選は2028年夏に予定されている。高市政権が改憲を現実のものとするには、野党の取り込みや世論形成を含め、長期的な取り組みが欠かせない。
今回の選挙結果を受け、日本の右傾化が進めば、日韓関係に中長期的な負担が積み重なるとの懸念も出ている。
一方で専門家の間では、高市政権が安全保障や国家アイデンティティの分野では保守色を強めても、外交面では韓国との関係を戦略的資産と捉えて、歴史問題を前面に押し出して対立を拡大する方向には進まない可能性が高いとの見方も根強い。
米中対立や東アジアの安全保障環境を踏まえれば、日韓関係は衝突よりも管理と協力を軸に推移するとの分析が広がっている。高市首相の「強い日本」構想が、韓国政治だけでなく近隣外交にどのような波紋を広げるのか、今後の政権運営が注視される。
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