韓国ではソウルや京畿道などの横断歩道に数年前から、LEDパネルを用いた「床信号」が設置されている。横断歩道と視覚障害者用ブロックの間にLEDパネルが埋め込まれ、一般の信号機とシンクロしながら横断のタイミングを示している。子供・高齢者保護や「歩きスマホ」対策として設置され、昼夜問わず視線を下げたままでも信号の色を認識できる。
ところが、この「床信号」が実際の信号機と異なる点灯をする誤作動を頻発させ、事故の危険性が指摘されている。
京畿道議会のパク・オクブン議員(共に民主党)は11日の建設交通委員会の行政監査でこの問題を提起し、誤作動の原因究明と改善策の早急な実施を建設局に求めた。
パク議員は「スマホを見ながら歩く人が増えており、信号機ではなく床信号だけを見て横断する人も多い。しかし、床信号と通常の信号機が一致しないケースが頻発している」と批判した。また「高額な予算を投じて設置した施設が適切に管理されていないようでは、こうした設備が増えるにつれて故障問題が深刻化する」と徹底した維持管理を求めた。
京畿道では、子どもや高齢者保護区域での交通事故防止を目的に、床信号や交通安全標識、交通信号機などの安全施設を今年だけで679億ウォンをかけて設置している。
しかし、設置後の管理体制に課題がある。京畿道関係者は「設置後、維持管理の実態を調査したことがない。床信号は車両の重量が加わると故障の可能性がある。また、信号機の不一致といった信号システムの問題については警察と協力して対応する必要がある」と指摘する。
パク議員は地域住民に向けて「床信号だけでなく、信号機を確認してから安全に横断してほしい」と訴えかけた。
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