押し入れに眠っていた2000年代のデジカメが韓国のMZ世代(1980年代半ばから2010年ごろまでに生まれた世代)の間で人気を集めている。
ビンテージデジカメで撮影した写真を載せる30代のインスタグラムユーザーは「スマートフォンカメラのように鮮明ではなく、少しぼやけて感性的な写真が特徴だ」と熱っぽく魅力を語った。
親が以前購入したビンテージデジカメとネットで購入したビデオカメラを併用しているキム・ウンガンさん(31)は「映像関連の仕事をしているが、ビンテージデジカメのぼやけた映像を挿入するとトレンディな印象を与えるようだ。女性グループ・NewJeans(ニュージーンズ)の『Ditto』のミュージックビデオが流行のきっかけだった」と説明した。
ソウル市中区黄鶴洞(チュング・ファンハクドン)の中古カメラ店では若い女性客が大幅に増えた。経営者(80)は「5万~10万ウォン(1ウォン=約0.114円)の価格帯を探している人が多い。もう生産されていないので、販売できる商品は多くない」と話した。
ソウル大学消費トレンド分析センターのイ・スジン研究委員は「すべてがデジタル化された世の中で生きてきたMZ世代にアナログが与える独特の魅力がある。経験したことのない時代への郷愁に引かれているのだろう」とみている。
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