2025 年 7月 22日 (火)
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幻のイカ再来も束の間…韓国・冷水帯消失で再び姿を消す

江原道束草の屋台村で販売されるイカ刺し(c)news1

韓国で一時的に日本海岸に戻ったイカが、冷水帯(水温が周囲より5℃以上急激に低くなる現象)の消失とともに再び姿を消している。専門家はこの現象を「冷水帯による短期的な特異ケース」と分析しており、依然として海水温の上昇傾向は続いている。

江原道の漁港では6月中旬、数年ぶりにイカの豊漁が見られた。江原道グローバル本部によると、6月18日~24日の1週間でイカの漁獲量は433トンに達し、前週比で約44%増加した。しかしその後、冷水帯が消えた影響で漁獲量は7月1日までの週には266トンと約40%減少している。

イカは通常12~18度の水温を好み、特に14~17度で活発に群れを形成する。しかし近年の夏季、日本海沿岸の水温は20度を超える高水温が続いており、イカの回遊に適さない状況が続いていた。冷水帯は南風などの影響で深層の冷水が沿岸に上昇する現象で、6月中旬に日本海中部海域で冷水帯注意報が発令されていたが、7月7日に解除された。

その一方、日本海ではアカマンボウやクロマグロなど熱帯・亜熱帯性の魚類の北上が相次いでいる。7月10日には三陟沖で体重200kgのバショウカジキが捕獲され、同日には226kgのクロマグロがわずか45万ウォンで取引された。かつて「海のロト」と称されたクロマグロは、日本海岸での大量発生により希少性を失いつつあり、漁協関係者からは「さばききれず困っている」との声も上がっている。

海洋生物学の専門家によると、こうした大型魚の北上は、海洋生態系全体の変化を示すものであり、餌となるプランクトンから大型魚まで、食物連鎖全体が北へ移動している証左だという。この動きにより、サメの出現も増加している。

(c)news1

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