製品価格を引き上げるのば難しい――こう考えたラーメン企業が力を入れたのは、「既存商品と差別化された新製品」を作り、需要を掘り起こすことだった。
農心が1982年に発売した韓国初の海鮮うどんラーメン「ノグリ」。
当時、ライバル会社の製品より2倍高い200ウォン台の価格に設定した。それでも発売2カ月で20億ウォンを超える売り上げを記録し、1983年には売り上げ150億ウォンを突破。今では毎年1000億ウォン以上売れるパワーブランドになった。
1984年に発売した「チャパゲティ」も従来の製品より高い200ウォン台の価格で市場に定着した。昨年まで約87億5000万個が売れ、毎年2000億ウォンを売り上げる。
◇海外の販売価格、韓国より高く
海外に販売先を広げたのもラーメン業界の生き残り策だった。
ラーメンの輸出は1969年に始まり、一般工業品や製菓類に比べて時期は早い方だ。
ラーメンはもはや内需向け商品ではない。海外での売り上げが国内を超えて久しい。単一ブランドの中で最も多く売れる辛ラーメンは、2021年の総売り上げ9300億ウォンのうち半分を超える5000億ウォンが海外市場だ。
このような結果は、輸出量の増加とあいまって、海外でのラーメンの販売価格が韓国国内より高いという点も好影響を与えた。一例として現在、国内大型マートで1個820ウォン(約83円)の辛ラーメンは、米国で1~1.5ドル(約134~201円)、中国では5.5元(約107円)で価格が設定されている。
最近、K-フードの人気に支えられ、ラーメンの輸出先は拡大傾向にある。すでに100カ国余りに達する製品も出始めている。
(つづく)
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