2025 年 4月 5日 (土)
ホーム政治尹錫悦氏、前代未聞の「訴えのための戒厳」通らず…韓国憲法裁、全会一致で“民主主義の破壊”断罪

尹錫悦氏、前代未聞の「訴えのための戒厳」通らず…韓国憲法裁、全会一致で“民主主義の破壊”断罪

4日、ソウル市鍾路区の憲法裁判所で開かれたユン・ソンニョル大統領の弾劾審判宣告で発言するムン・ヒョンベ憲法裁判所長権限代行(c)NEWSIS

韓国・憲法裁判所は4日、ユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領を全員一致で罷免した。ムン・ヒョンベ(文炯培)憲法裁判所長権限代行は「被請求人(ユン氏)は、国会の権限行使を多数派の横暴と判断したとしても、憲法が予定した自救策を通じて抑制と均衡が実現されるようにすべきだった」と述べた。

憲法裁はユン・ソンニョル氏が疑問視した2024年の総選挙について「(ユン氏が)国政を主導するために国民を説得する機会があった。その結果が被請求人の意図に沿わなかったとしても、野党を支持した国民の意思を排除しようとする試みはしてはならなかった。それにもかかわらず、被請求人は憲法と法律に違反し、戒厳を宣布して国家緊急権乱用の歴史を再現し、国民に衝撃を与え、社会・政治・経済の全分野に混乱を引き起こした」と批判した。

さらに「(ユン氏は)国民すべての大統領として、自身を支持する国民を超えて社会共同体を統合すべき責務に違反した。軍や警察を動員して国会など憲法機関の権限を毀損し、国民の基本的人権を侵害した」と判示した。また「憲法順守の責務を放棄し、民主共和国の主権者である大韓国民の信任を重大に裏切った。違憲・違法行為は国民の信任を裏切ったものであり、憲法守護の観点から到底容認できない重大な法違反行為に該当する。否定的影響と波及効果が重大であることから、被請求人を罷免することで得られる憲法守護の利益が、罷免に伴う国家的損失を圧倒的に上回ると認められる」と判断した。

憲法裁判所は、戒厳宣布など国会の訴追理由をすべて認めた。

「非常戒厳」宣布行為については「重大な危機状況ではなかった」として、いわゆる「訴えのための戒厳」であったとの主張を退けた。

憲法裁判所は、ユン氏の▽野党主導の国会による連続的な弾劾▽予算削減案の議決▽不正選挙疑惑を理由に非常戒厳を宣布するに足る重大な危機状況であった――という主張を受け入れなかった。さらに「非常戒厳宣布の実体的要件に違反した」と述べた。

また、戒厳宣布の手続的要件も守られていなかったと判断した。宣布直前に開かれた「閣議」は認めたものの、戒厳司令官が具体的な内容を説明せず、閣僚らに発言の機会も与えなかったとして、「審議されたとはみなしがたい」とした。

閣僚は宣布文に副署(署名)しておらず、遅滞なく国会に通告もせず、施行日時・施行地域・戒厳司令官の告示すらなかったと判示した。

「国会活動妨害」の争点については、ユン氏がキム・ヨンヒョン(金龍顕)国防相(当時)を通じて軍部隊の投入と権限行使を指示したと認定した。さらに、当時の戒厳司令官を通じて警察庁長に布告令の内容を伝達し、それを受けた庁長が国会への出入りを全面的に遮断した事実関係も認められた。

これにより、国会議員の審議・表決権および不逮捕特権が侵害され、戒厳解除要求権を付与した憲法に違反したと判断された。政党活動の自由が侵害され、国軍の政治的中立性も損なわれ、憲法上の国軍統帥義務にも違反したと明らかにした。

また、戒厳布告令第1号についても違法行為があったと判断した。

国会・地方議会などの政党活動を禁止し、国会の戒厳解除要求権を認めた憲法条項、政党制度、代議制民主主義、権力分立の原則などを違反したと判示した。基本権制限においても、憲法および戒厳法の条項と令状主義に違反し、国民の政治的基本権や団体行動権、職業選択の自由を侵害したと判断した。

中央選挙管理委員会の掌握を試みた行為についても、ユン氏が軍の動員を指示し、令状のない家宅捜索を招いたことで、令状主義を侵害し、選管の独立性を侵したとした。

法曹関係者に対する位置確認の試みについても、ユン氏が関与したと判断し、その対象には前大法院長(最高裁長官)および前大法官(最高裁判事)が含まれていたとして「司法権の独立を侵害した」と判示した。

憲法裁判所は、国会の弾劾訴追が不適法であるとして棄却すべきだとのユン氏の主張も退けた。また▽戒厳宣布が高度な政治的決断を要する行為であっても審査は可能である▽国会が弾劾訴追案を一度否決しても再度の表決は「一事不再理の原則」に違反しない▽「内乱罪の撤回」は訴追理由の撤回や変更には当たらない▽弾劾訴追権の乱用とは見なせない――なども併せて判示した。

(c)NEWSIS

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