韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領と妻キム・ゴニ(金建希)氏が12日午後、仏カンヌ国際映画祭で俳優ソン・ガンホが「主演男優賞」を受賞した作品「ベイビー・ブローカー」を観覧した。
ユン大統領は白いワイシャツとグレーのパンツ、紺色の上着にノータイ姿。キム・ゴニ氏は白と黒のチェック柄の上着に黒いスカートをはいていた。並んで移動し、映画館を訪れた市民の関心を集めた。
映画館ではポップコーンを一緒に食べながら仲むつまじい姿を見せた。大統領報道官室によると、ユン大統領夫妻は一般座席を予約し、市民とともに映画を観覧した。
映画観覧後、ユン大統領は取材陣に「カンヌで賞を受けた映画だからではなく、私たち皆がともに、生命の大切さを感じ、生命を守らなければならない。そんな良いメッセージを伝える映画だと思う」という感想を述べた。
ユン大統領夫妻は就任後、毎週末外出しており、今回が5回目だ。
就任後初の週末(5月14日)にはソウル市江南のある百貨店でユン大統領の靴を買い、クァンジャン市場と韓屋村を訪問。
2度目(同22日)には、青瓦台開放記念で開かれたKBS「開かれた音楽会」に並んで参加した。3度目(同28日)には、大統領執務室のある龍山庁舎をキム氏が愛犬と訪問し、夫妻でともに過ごした。
4度目(今月5日)は、漢江(ハンガン)沿いで環境保護活動をしようとしたが、北朝鮮のミサイル発射で実現しなかった。
ユン大統領は翌6日、顕忠日の追悼式にキム氏と参加した後、中央報勲病院を一緒に訪問した。
今回の映画鑑賞前日(11日)には城北洞(ソンブクドン)のあるパン屋を訪問した。
記者団から「食事、散歩などで市民との接触を増やすのは特別な理由があるのか」と問われ、ユン大統領は「特別な理由はない。私も市民と一緒に過ごすことで、大統領としてではなく、一市民としての側面も持つ必要があるのではないか」と答えた。
大統領がこの日、着用した映写機の形をしたバッジは、2019年に韓国映画100周年を記念して製造されたものだった。大統領室によると、映画産業を新型コロナウイルス感染以前の状況に戻すという「映画を生かそう」のメッセージが込められているという。
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