2025 年 4月 2日 (水)
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尹大統領の憲法裁判、結論出ずに1カ月超…「信頼失墜は避けられぬ」高まる不満の声

憲法裁判所(c)news1

韓国憲法裁判所によるユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領の弾劾審判が3カ月以上続いているにもかかわらず、最終判断がいまだ示されないまま4月を迎え、社会的な疲労感と憲法裁への不信が拡大している。

法曹界によると、憲法裁は2月25日に第11回弁論期日をもって審理を終結したが、31日現在で34日間、結論を出していない。これは歴代の大統領弾劾審判の中で最も長期化しているケースだ。

昨年12月に始まった弾劾訴追以降、支持・反対両派による大規模な集会やデモが各地で続き、社会的対立が激化している。警察はソウルの憲法裁周辺に車両バリケードやフェンスを設置して出入りを規制しているが、想定より長引く審理により、毎日動員される地方機動隊員も限界に近づいているという。

また、国際的な関税政策の変化などに対して韓国政府が迅速に対応できない状況が続く中、大統領権限が空白に近いままであることへの懸念も高まっている。

こうした中で、憲法裁の判断が遅れていることに対する批判の声も一段と強まっている。

ある法学専門大学院の教授は「憲法裁があまりに安易に弁論を終え、いざ判決に入ろうとして問題が山積し難航しているように見える。弁論をもう少し続け、終了後1~2週間以内に判断を下すべきだった」と指摘した。

また、キム・ソンテク高麗大学名誉教授は放送討論会で「憲法裁は『迅速な審理』という自らの約束も守らず、弾劾判決が遅れる理由も説明していない。韓国国民の不安は頂点に達しており、裁判所に対する不信が広がっている」と厳しく批判した。

キム・ソンテク教授は、最近の世論調査で「弾劾賛成」と答えた層の中で憲法裁を信頼する人の割合がわずか1週間で15ポイント下落した事実を取り上げ、「このままでは憲法裁自体の存立が揺らぐ事態になりかねない」と警告した。

現職判事の中にも「今の時点で少なくとも決定文の草案は完成していなければならないが、準備が進んでいるか不透明だ。判決の遅れが続けば、社会全体の不安定さがさらに悪化する」と憂慮する声がある。

法曹界では4月18日にムン・ヒョンベ、イ・ミソンの両裁判官の退任を控えており、少なくともそれ以前には判決が出るとの見通しが強い。

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