
韓国のビューティープラットフォーム業界が、コストパフォーマンスを重視したインディーズ(中小)ブランドに加え、「心の満足度」を追求する高級ブランドの取り扱いを強化している。インフレや高金利の影響で節約志向が続く一方、比較的少額で高級ブランドを楽しめる「スモールラグジュアリー」需要も高まっているためだ。
代表格のCJオリーブヤングは、インディーズブランドの育成に加え、プレミアム化粧品専門館「LUXE EDIT」を導入。コストパフォーマンスとブランド価値の両面を取り込む「ツートラック戦略」を展開している。
2024年時点で、オリーブヤングに入店しているブランドのうち89%がインディーズブランドで構成されており、年間売り上げ100億ウォン(約11億円)以上を達成したブランドは116に達する。これは2020年の36ブランドから約3.2倍の増加となり、K-ビューティーエコシステムの成長を裏付けている。
加えて、2023年に導入された「LUXE EDIT」は、ジョーマローンロンドンやランコム、雪花秀(ソルファス)など50以上の高級ブランドを取り扱い、百貨店へのアクセスが難しい地域や都市部の高級消費地に向けて展開中。2024年末時点で27店舗が運営されている。
オリーブヤング関係者は「LUXE EDITでは商品数や売り上げ拡大よりも、限定ギフトや専用パッケージなど差別化された顧客体験に重点を置いている」と語る。
リテールテック企業「Kurly(カーリー)」が2022年に立ち上げた「ビューティーカーリー(Beauty Kurly)」も同様の路線を取っている。インディーズブランド商品の入店数は前年比80%増、売り上げも60%以上増加し、同社のビューティー部門の成長をけん引する存在となった。
一方で、ビューティーカーリーはグローバル高級ブランドとの協業も強化。ロレアルグループの「スキンシューティカルズ」、LVMHグループの「メイクアップフォーエバー」、P&Gの「SK-II」など、海外のプレミアムブランド15社以上を新規導入し、売り上げは二桁成長を記録した。
エルメスのコスメラインや資生堂の美容液ファンデーション(エッセンススキングロウファンデーション)も好評で、後者は前年比127%の成長率を記録。その他、ザボディショップのシャンプー、ビオテルムのボディミルクなども人気商品に浮上した。
このような多様なラインアップは、30~40代女性を中心とした顧客層のニーズに合致しており、ビューティーカーリーのロイヤルカスタマー拡大にも寄与している。
ファッション通販大手「MUSINSA(ムシンサ)」も化粧品分野の強化に乗り出した。最近ではグローバルメイクアップブランド「M・A・C」の公式入店が話題となった。
ムシンサには2000以上のビューティーブランドが入店しており、その多くはインディーズ・中小ブランドだ。さらに自社ブランド(PB)の「ムシンサ・スタンダード・ビューティー」では、スキンケア製品を3900ウォン(約430円)からの超低価格で展開。2024年下半期には売り上げが上半期比で2.7倍以上に急増した。
現在は韓国の大手化粧品ODM企業「COSMAX(コスマックス)」との業務提携を通じ、新商品開発も進行中だ。
ムシンサ関係者は、「グローバルなビューティートレンドをリードするM・A・Cが、ファッションプラットフォームに初めて公式入店したことは、ビューティー領域の拡大において非常に象徴的」としたうえで、「独占カラーの展開やオフラインと連動したコンテンツを通じて、ファッションと美容の相乗効果を最大化したい」と語った。
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