韓国京畿道南楊州で、寒波の中で空腹に耐えられずパンを盗んで逃げた70代のホームレス男性が警察に捕まった。しかし、警察は男性を処罰するのではなく、生活支援を提供することにした。
警察の発表によると、1月5日午後1時20分ごろ、南楊州市内のあるベーカリーから「ある男性がパンを盗んで逃げた」という通報が寄せられた。
近くの派出所から警察官が出動し、防犯カメラの映像から、70代男性がパン2個を盗んで逃走したことを突き止めた。
警察は男性の特徴をもとに足取りを追い、身元を特定した。事件発生から2日後、市内の橋の下で男性を発見した。
男性は橋の下にビニールシートで作った住居にいた。地面に発泡スチロールを敷き、古びた毛布にくるまって寒さをしのいでいた。
任意同行された男性は「何日もまともに食べられず、お腹が空いて盗んでしまった」と供述した。
調べたところ、男性は家賃が払えず、3カ月前から橋の下でホームレス生活を送っていたことが判明した。
警察は男性が「生活苦による窃盗犯」だとみて、処罰ではなく生活支援が必要だと判断。男性が食料支援や緊急生活費の支給を受けられるよう、関連機関と連携して支援につなげた。
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