2024 年 12月 22日 (日)
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家電量販店会長の海外逃避の悪例 [KWレポート] 街を歩く“事実上の脱獄囚” (2)

ソン・ジョング(宣鍾九)元ハイマート会長(c)news1

家電量販店ハイマートのソン・ジョング(宣鍾九)元会長が代表的な自由刑未執行者の海外逃避事例だ。

ソン・ジョング元会長は2005年、ハイマートの売却過程で、買収企業である香港系私募ファンド「アフィニティ・エクイティ・パートナーズ(AEP)」が買収資金の融資を受ける際、ハイマートの資産を担保として提供し、会社に2408億ウォン(1ウォン=約0.1円)相当の損害を与えた罪などで2012年、起訴された。

◇海外逃避急増

1審は申告資本取引による外国為替取引法違反など一部を有罪とし、ソン元会長に懲役10カ月、執行猶予2年を言い渡した。2審は米ビバリーヒルズにある高級住宅の贈与税8億ウォンを脱税した罪なども有罪と判断し、懲役3年に執行猶予4年、罰金20億ウォンを言い渡した。

しかし最高裁は2020年、ソン元会長の背任も有罪とみなすべきだとし、事件を2審に差し戻した。差し戻し審は買収合併(M&A)関連背任を有罪と判断し、2021年8月18日、ソン元会長に懲役5年の実刑と罰金300億ウォン、追徴金2億3700万ウォン余りを命令した。

ただ、拘束はされなかった。

ソン元会長はこれを不服としたが、最高裁は昨年3月、上告を棄却した。懲役5年に罰金300億ウォンを言い渡した原審が確定した。

だが、ソン元会長の刑は現在まで未執行のままだ。ソン元会長が控訴審で実刑が宣告された翌日の2021年8月19日、出国し、現在まで戻ってきていないためだ。

ソン元会長の判決確定後、検察が刑執行のために所在確認を進めると、ソン元会長が海外滞在中である事実を確認した。パスポート無効の措置を取り、国際刑事警察機構(インターポール)に手配を要請した。

◇逃げたら10人中4人捕まえられない

このように国内外を問わず逃走する犯罪者はますます増えているが、執行率は逆に下落傾向だ。

2014年に受け付けられた自由行動未執行事件3472件のうち、処理された事件は2394件で、執行率は69%だった。2015年には3881件のうち2775件が処理され、執行率が71.5%と小幅上昇した。しかし、2016年69.6%、2017年68.4%、2018年65.6%、2019年64.5%へと下がった。

2020年の執行率は54.6%に過ぎず、約半数だけが執行に成功し、2021年には53.1%へとさらに下落した。昨年の執行率は58.3%と多少上がったが、まだ60%台も回復していない。

検察は、検挙も重要だが、そもそも自由刑未執行者の発生を抑制する手段が必要だという立場だ。

ある検察関係者は「逃走期間が長くなれば、追跡が難しくならざるを得ない。欠席する被告の検挙を強化し、自由刑未執行者の発生自体を抑制する必要がある」と指摘する。

(つづく)

(c)news1

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