
韓国で、留学生活を経済的に支えてくれた実父からカフェ運営資金の提供を断られたことを逆恨みし、父親を「性暴力加害者」として誹謗中傷する虚偽の投稿を繰り返した30代の女性に対し、裁判所が実刑判決を下した。
京畿道南楊州(ナミャンジュ)の議政府地裁南楊州支部は8月31日、名誉毀損、業務妨害、侮辱などの罪に問われた37歳の女性に懲役10カ月の実刑判決を言い渡した。
判決などによると、この女性は2024年5月から6月にかけて、あるオンラインコミュニティに「親族による性暴力の被害者です。どうか見てください」というタイトルの投稿を11回にわたり掲載。内容には「4歳頃から実父による性的暴行を受けてきた」「母親も家庭内暴力と性暴力の被害者だった」「3000万ウォンの損害賠償金で終結した」「加害者には厳罰が必要だ」などの記述があった。
しかし、これらはすべて虚偽であると裁判所は判断。実父の企業情報が投稿を通じて流出し、経営に支障が出るなどの実害も確認された。
また、この女性は実父と再婚した配偶者に対しても「不倫関係にあった」として、写真を含めた誹謗中傷を6回投稿していた。
だが裁判所は、被告が父親から常習的に性暴力を受けていたとする具体的な証拠や状況を一切提示できなかったことや、2021年2月に仁川地裁へ提起した損害賠償請求訴訟でも不法行為の証拠を提出できなかったことを重く見た。
さらに、女性が中国やアメリカへの留学期間中に父親から経済的支援を受けていた事実、帰国後にカフェ開業資金として多額の支援を求め、それを断られた直後に性暴力の訴えを始めた経緯などから、訴え自体が虚偽と判断された。
南楊州支部は「女性は金銭的支援を拒否されたことを逆恨みし、虚偽の情報を投稿して実父らを貶めた。名誉は深刻に毀損され、もはや回復が難しい」と指摘。「女性は今なお自身の性被害主張が真実だと主張し続けており、事件後も同様の投稿を繰り返している点から再犯の恐れも高い。被害者が強い処罰を望んでいることを踏まえると、実刑が妥当である」と述べた。
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